蓄膿症は鼻の病気？頭痛や吐き気が起こるのはなぜ？

鼻詰まりや嫌な臭いに悩まされる蓄膿症。

蓄膿症になると鼻以外にも様々な症状が出ますが、頭痛がしたり、吐き気がしたりすることもあります。

今回は、蓄膿症はどんな病気なのか？なぜ頭痛や吐き気がするのか？その原因についてご紹介していきますので、是非参考にして下さい。

副鼻腔とは？

まず蓄膿症が発症する場所の副鼻腔について説明します。

鼻の真ん中には、鼻中隔（びちゅうかく）という仕切りがあります。この鼻中隔の左右の空洞を副鼻腔（ふくびくう）と言い、それぞれ４つの空洞からなります。

前頭骨の内部にあり、鼻の上方、おでこの下部にある空洞です。

ほっぺたの骨の裏にある空洞で、副鼻腔で最も大きいのがこの上顎洞です。

両目の間の裏にある空洞です。

鼻の奥の一番深いところにある空洞です。

このように、副鼻腔は左右それぞれ４つの空洞により構成されており、全ての空洞が細い穴によって鼻腔に通じています。これらの副鼻腔は、薄い粘膜で覆われおり、粘膜の表面には繊毛（せんもう）と呼ばれるものが密集しており鼻水を排泄する役割があります。副鼻腔の中は通常は、空気で満たされているような状態です。

風邪をきっかけに、ウイルスや細菌などの感染によって副鼻腔に炎症が起こり、この状態を「副鼻腔炎」と言います。

この副鼻腔炎が慢性化することで、副鼻腔に膿が溜まったてしまいます。この状態を「蓄膿症」と言います。別名「慢性副鼻腔炎」とも呼ばれます。

一般的には症状が1カ月以内に治まるものを「急性副鼻腔炎」と言い、症状が3カ月以上続く場合は「慢性副鼻腔炎」つまり「蓄膿症）」と言われます。

慢性化する大きな原因としては、副鼻腔と鼻腔をつなぐ穴が狭くなることや、繊毛の機能低下などが原因とされています。

蓄膿症は様々な症状が出ます。

と言った症状が現れます。鼻の症状はもちろんですが、顔の痛みや臭いを感じたりと、いろんな症状が出るのです。

この中で、頭痛や吐き気の症状はなぜ出るのか詳しく解説していきます。

副鼻腔は左右に４つずつあるので、炎症が起きる場所によって痛みの出る場所も変わってきます。特に前頭洞や篩骨洞で炎症が起きると頭痛として感じることがあります。

前頭洞で炎症が起こった場合は、おでこ周辺に痛みが出ます。篩骨洞で炎症が起こった場合は、目の奥に痛みが出ます。目の奥なのですが頭痛と感じることもあります。

片頭痛や緊張型頭痛の場合は、ズキズキするような痛みであったり、締めつけられるような痛みが出るのに対して、蓄膿症の頭痛は鈍痛が起こります。

吐き気はめまいを伴うことがあります。これには理由があり、耳と鼻の関係です。耳と鼻は通じています。副鼻腔での炎症や膿に含まれる菌が耳の方にいくと吐き気やめまいの症状が出るのです。

耳の奥の内耳というところには、平衡感覚を司る器官があるのですが、それが障害されることで、吐き気やめまいが出てくるのです。

また後鼻漏によって、吐き気が起こる人もいます。ドロッとした鼻水が喉に流れてしまうため吐き気をもよおすのです。

蓄膿症の治療は、初期の段階では抗生物質やステロイド剤や、点鼻薬等の薬で治療を行ったりします。また、溜まっている膿を吸い取ったり、鼻の中を広げる処置をしたり、ネブライザーという細かい粒子状にした薬剤を副鼻腔に送る吸入療法などが行われることが一般的です。

いかがでしたでしょうか？

蓄膿症は鼻で炎症が起こりますが症状は、鼻や頭、顔などと様々なのです。

副鼻腔の場所や鼻と耳の繋がりにとよって、頭痛や吐き気が起きてもおかしくないということなのです。