睡眠時無呼吸症候群の本当の原因を知っていますか!?

「家族に夜間、いびきで起きたら急に音が止まってビックリしたと言われる。。。」

「昼間に急に眠くなってしまう。」

「病院で検査を受けたら無呼吸症候群だと言われた。」

このような経験はありませんか?

睡眠時無呼吸症候群は自分ではなかなか気づけない事が多いですよね?

ご家族に指摘してもらったり、日常生活になんらかの支障を感じたり・・・・・。

睡眠時無呼吸症候群とは?

眠っているときに呼吸が停止したり、喉の空気の流れが弱くなったりする病気です。

寝ているあいだに、10秒間以上の無呼吸(呼吸が止まること)もしくは低呼吸(呼吸による換気が50%以下に低下すること)が1時間に5回以上ある場合に睡眠時無呼吸症候群と診断されるようです。

睡眠中に呼吸が止まってしまう要因は?

睡眠中に呼吸が止まってしまう要因は大きく分けて「2つ」ある事をご存知ですか?

  1. 空気の通り道である上気道が物理的に狭くなり、呼吸が止まってしまう閉塞性睡眠時無呼吸タイプ(OSA)。
  2. 呼吸中枢の異常による中枢性睡眠時無呼吸タイプ(CSA)。

この2つがあります。

閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)タイプ

喉や気道が塞がってしまう

上気道(喉や気道の口から近い部分)に空気が通る十分なスペースがなくなり呼吸が止まってしまうタイプです。
全体の9割程度がこの閉塞性睡眠時無呼吸タイプ(OSA)に該当すると言われています。
上気道のスペースが狭くなってしまう要因としては、

  1. 首・喉まわりの脂肪沈着や扁桃肥大
  2. 舌根(舌の付け根)、口蓋垂(のどちんこ)、軟口蓋(口腔上壁後方の軟らかい部分)などによる喉・上気道の狭窄

が挙げられます。

これには、骨格とその中におさまる解剖学的な組織の量が関係するので個人差が大きく出てきます。
元々大きい骨格であれば多少太ったとしても、つまり脂肪や筋肉が増えて組織の量が増えても、上気道を狭める可能性はそう高くはありません。

しかし、例えば元々小さい骨格の場合はどうなると思いますか?
上気道のスペースが圧迫されて狭くなり、元から上気道のスペースが少ない場合にはさらに閉塞しやすい状況になるわけです。

中枢性睡眠時無呼吸(CSA)タイプ

脳から呼吸指令が出なくなるタイプ

脳から呼吸指令が出なくなる呼吸中枢の異常です。睡眠時無呼吸症候群の中でもこのタイプは数%程度です。
肺や胸郭、呼吸筋、末梢神経には異常がないのに、呼吸指令が出ないことにより無呼吸が生じます。OSAと違い、気道は開存したままです。OSAの場合は気道が狭くなって呼吸がしにくくなるため一生懸命呼吸しようと努力しますが、CSAの場合は呼吸しようという努力がみられません。
CSAに陥るメカニズムは様々ですが、心臓の機能が低下した方の場合には30-40%の割合で中枢型の無呼吸がみられるとされています。

なぜ気道が狭くなるのか?

誰でも、仰向けで眠っているときは起きているときより気道がせまくなります。 これは、睡眠という状態では筋肉がゆるみ、舌や軟口蓋が重力に引っ張られて沈むためです。

  1. 筋力の低下(加齢)
  2. 舌が重い(肥満)
  3. 顎が後退している
  4. 軟口蓋が長い(形態的問題)
  5. 扁桃腺肥大(喉の扁桃腺が異常に肥大した状態)
  6. 鼻中隔彎曲症(2つの鼻孔とそれに続く鼻腔の仕切りとなっている鼻中隔が曲がっている状態)

と、いったことでも気道が狭くなったり、塞がってしまいます。また、口呼吸になっていると舌が落ち込みやすくなるので鼻で呼吸する練習も大事ですよ。

最も多いのは肥満ですが、太っていないから大丈夫というわけではありません。
痩せていても、あごの骨格の小さい人は元々上気道が狭いため、いびきをかきやすく呼吸が止まりやすいと言われています。

眠っている間に無呼吸になり、それが繰り返される過程では、身体の中で次のような現象が起こっています。

<睡眠時無呼吸症候群の過程>

  1. 睡眠中に気道が狭くなり、いびきが生じる
  2. 気道がさらに狭くなり、最終的にふさがる
  3. 無呼吸になる
  4. 体内の酸素が一気に低下する(窒息と同じ状況)。ここで苦しくて覚醒することも
  5. 身体が死を回避するために、呼吸をはじめる(呼吸再開)
  6. 酸素が十分に満たされると、ほどなくして3の状態に戻る
  7. 眠っている間中、1~6を繰り返す

場合によっては3の無呼吸状態が数分続くことがあります。

上記の症状に心当たりがないかチェックするとともに、周りの家族の方などにも聞いてみて、睡眠時無呼吸症候群の疑いがあるか確認してみましょう。

睡眠中に起こる症状

①いびき

無呼吸とともに、睡眠時無呼吸症候群の指標となる症状で代表的なものが「いびき」です。

ただし、すべてのいびきが無呼吸症候群と関連があるわけではありません。疑いがあるとされるものは以下のようないびきです。お酒を飲んだときにだけかくいびきなどの一時的ないびきは、これには当てはまりません。

<睡眠時無呼吸症候群が疑われるいびきの傾向>

  • 仰向けに寝ると音が大きくなる
  • 音に強弱がある
  • 朝までずっと続く
  • 突然息が詰まったように途切れる

眠っている間に自分のいびきを知ることは難しいので、一緒に眠る家族やパートナーに様子を見てもらう事が一番分かりやすいかと思います。

②夜中に何度も目が覚める、トイレに行く回数が多い

睡眠時無呼吸症候群は、呼吸が止まって酸欠状態になるため、息苦しさから夜中に頻繁に目が覚める「中途覚醒」の症状が現れやすくなります。目安としては、夜中に2回以上目が覚める日が週に3回以上ある場合、中途覚醒が顕著に現れているといえるでしょう。 また、睡眠時無呼吸症候群は夜間頻尿とも深い関係があります

睡眠中はホルモンの働きによって利尿作用が抑えられていますが、無呼吸状態になると交感神経が刺激されて排尿が促進されてしまいます。排尿回数が増えると十分な睡眠時間を確保できず、睡眠障害に発展する恐れもあります。

朝起きた時の症状

①目覚めが悪い、すっきり起きられない

睡眠時無呼吸症候群になると、しっかり睡眠時間を確保していても、眠っている間に何度も目覚めてしまうため良質な睡眠をとれなくなります。

さらに、呼吸が止まるため脳や身体は酸欠状態になり、全身に十分な酸素が行きわたらず、疲労物質や乳酸などが体内に滞る結果、寝起きに疲労感や倦怠感が残ってしまいます

②口が渇いている

いびきをかく人の大きな特徴が「口呼吸」であること。口呼吸は鼻呼吸に比べ、軟口蓋や舌の付け根といった上気道の周りにある組織が、のどの奥に落ち込みやすくなり、いびきを起こしやすくなります。

口呼吸を続けていると、空気中の細菌が体内に侵入しやすくなるほか、乾燥した空気を吸うことで気道組織を傷める、唾液が出にくくなるなど、免疫力の低下も引き起こしてしまいます

③頭痛がする

睡眠の質と頭痛には大きな関係があり、睡眠時無呼吸症候群が原因で生じる頭痛は「睡眠時無呼吸性頭痛」と呼ばれています。

原因としては、睡眠時無呼吸による低酸素血症、高炭酸ガス血症、睡眠障害によるストレスなどが考えられ、いびきをかく回数が多いほど頭痛が起こりやすくなるという報告もあります。

日中に起こる症状

①日中、強い眠気がある

睡眠時無呼吸症候群の最大の悪影響とも言えるのが、日中の強い眠気です。睡眠時無呼吸症候群になると、無呼吸から呼吸を再開するたびに脳も身体も断続的に覚醒した状態になり、慢性的な睡眠不足に陥ります

すると、会議中、車の運転中などの通常眠るはずがないような状況でも居眠りをしてしまいます。仕事に支障が出るだけでなく、居眠り運転などによって大きな事故やトラブルを引き起こすケースもあります。

②集中力・記憶力の低下

睡眠時無呼吸症候群による慢性的な睡眠不足が続くと、脳の疲れを十分にとることができなくなり、日中の集中力や記憶力、発想力などが低下してしまいます。

さらに、脳に疲労が蓄積されると感情や情報の整理ができなくなり、イライラしたり不安になったり、情緒が不安定になって、抑うつ気分を引き起こす場合もあります。仕事の作業効率が下がるようになってしまいます。

睡眠時無呼吸症候群を引き起こす特徴

肥満

肥満になると、のどの周辺に脂肪がついて気道を狭め、無呼吸や低呼吸を引き起こしやすくなります。肥満の人はそうでない人と比べ、睡眠時無呼吸症候群の発症リスクが3倍あるともいわれています。

顎が小さい・狭い

やせ型で骨格が細い人、あごが小さい人は気道がふさがりやすいため、ちょっとした体重の増加でも睡眠時無呼吸症候群を発症しやすい傾向にあります。

特に日本人は細身で顎が小さく、発症しやすい骨格の人が多いので、睡眠時無呼吸症候群の患者も他国よりも多いと言われています。

花粉症やアレルギーなどで、鼻が詰まりやすい

鼻がつまっていると自然と口呼吸をするようになり、いびきが起こりやすくなります。さらに、乾燥した空気で気道組織が傷つくと、無呼吸状態が生まれやすい状態になってしまいます。

更年期

睡眠時無呼吸症候群は、脂肪のつき方や体型の変化、生活習慣病の発症が増える30〜60代の働き盛りの男性に圧倒的に多い症状とされていますが、女性の場合は更年期以降が多数。

これは、呼吸中枢を刺激する働きを持つ「プロゲステロン」というホルモンが、閉経とともに分泌が少なくなってしまうこと、加齢による筋力の低下で、無呼吸が起きやすくなるためだといいます。閉経後は閉経前と比べて、発症率が3倍になるという報告もあります。

合併症のリスク

睡眠時の無呼吸は、睡眠の質だけでなく生活習慣病や重大な疾病の引き金となる可能性があります。

高血圧

睡眠中に無呼吸になると、短期覚醒が続いて一時的に血圧が上昇。本来眠っている間は落ち着いているはずの血圧が急激に変動し、高血圧状態になってしまいます。高血圧は、30代以上の日本人の4割以上がかかっている国民病のひとつ。高血圧は放置すると動脈硬化を引き起こし、日本人の死亡原因の上位を占める心疾患や脳卒中の要因となります。

狭心症・心筋梗塞

睡眠中に大きないびきや無呼吸を繰り返すと、全身の低酸素状態によって動脈硬化の進行が促進されます。すると、心臓や血管にかかる負担が増加して「狭心症」や激しい胸の痛みを伴う「心筋梗塞」などの心疾患につながる恐れがあります。

糖尿病

糖尿病は血液中のブドウ糖が過剰になる病気。健常な人だと、インスリンというホルモンのはたらきによりブドウ糖の量は一定に保たれています。しかし、無呼吸などによって睡眠の質が低下していると、インスリンのはたらきが弱まり、血液中のブドウ糖が増えて高血糖状態に。この状態が続くと糖尿病になるリスクが高まります。

 

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