若者にも増えている逆流性食道炎。今や高齢者だけの病気ではなくなりました。
食べてるものが悪いのか。ストレスのせいなのか。どうすればいいのか。
よく分からない方も多いかと思います。
今回は、逆流性食道炎の症状や原因は何か?対策はどうすればいいのか?ということについてご紹介していきますので、逆流性食道炎でお困りの方は、是非参考にしてみて下さい。
逆流性食道炎とは?
逆流性食道炎とは、胃酸を含む胃の内容物が、食道へと逆流することによって、食道の粘膜に炎症が起こった状態です。
日本人の10人に1~2人が逆流性食道炎患者との報告もあるほど近年は増加傾向にあります。逆流性食道炎は、確実に現代病のひとつになりつつあるのです。
逆流性食道炎の症状は?
逆流性食道炎の症状は、多くの場合、胸やけや胃もたれから始まります。症状が進行していくと、酸っぱい液が上がってくる吞酸や、吐き気など、様々な症状が出てきます。
また、食事が楽しめなくなったり、睡眠にも影響が出たりと、日常生活に支障をきたすようにもなるのです。
- 胸やけ
- 胸の痛み
- 食後の吐き気
- 前傾姿勢になると逆流しやすい
- 肩こり
- 背中の痛み
- 口に酸っぱく苦い液が上がってくる(吞酸)
- 口や喉が酸っぱく感じる
- 胃もたれ・胃の痛み
- お腹がよく張る・膨満感
- 飲み込もうとすると喉につっかえる感じがする
- 咳がよく出る
- げっぷが出ることが多い
- 揚げ物・香辛料・酸味の物を食べると症状がひどくなる
- 声がかすれる
- 喉の違和感
- 食欲がない
このようにたくさんの症状が出ます。どれか一つの場合もあれば、複数の症状が出ることもあります。
逆流性食道炎の原因は?
逆流性食道炎の原因は、下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)や食道の蠕動運動(ぜんどううんどう)の機能低下です。
胃の入り口にある筋肉が、下部食道括約筋です。これは、食べ物や飲み物が胃に入るときは、弛緩して広がり、胃に入ったものが逆流してこないように収縮して閉じるという働きをしています。胃には胃酸が分泌されており、食べた物を消化します。
下部食道括約がきちんと機能していれば、胃酸を含む胃の内容物が逆流することは通常ありません。
さらに、食道は蠕動運動という独特の動きがあります。これによって、胃から逆流したものを戻す働きがあるのです。
この下部食道括約筋や蠕動運動が正常に機能しなくなることが原因で、胃酸を含む胃の内容物が逆流して口まで上がってくるのです。
当然、胃の粘膜は、胃酸に耐えられる機能がもともと備わっているのですが、食道は胃酸に耐える粘膜ではありません。そのため、胃酸が逆流してくることで、食道の粘膜に炎症や潰瘍が生じてしまいます。
- 姿勢が悪い(猫背)
- ストレスが溜まっている
- 揚げ物をよく食べる
- 甘い物をよく食べる
- 辛い物をよく食べる
- 早食い
- 大食い
- タバコをよく吸う
- お酒をよく飲む
- 肥満
- 妊娠中
- 便秘がち
このように、下部食道括約筋や食道の蠕動運動が機能低下を起こす原因はたくさんあるのです。
逆流性食道炎の対策は?
逆流性食道炎の対策はどういうものがあるのでしょうか?
やはり、原因となっていることから考えることが重要になってきます。
多くの場合、生活習慣の改善が必要です。生活習慣というと、大雑把すぎて理解しづらいと思うので、今回は3つご紹介します。
食生活の改善
食生活の改善とは、食事の内容と、食べ方です。
揚げ物などの脂質の多いものや、甘い物などの糖質の多いもの、香辛料の多い刺激のあるもの、タンパク質を多く含むものは、胃酸の分泌が増加し、胃の過活動の原因になるので、注意しましょう。
また、一度の食事でたくさん食べたり、食べる量が多いことも胃酸の過剰分泌や胃の過活動の原因となります。
これらを今までよりも改善する事が対策としては効果的です。
ストレスの解消
ストレスが溜まると、自律神経が乱れます。自律神経は胃腸や食道などの内臓の機能をコントロールしている神経なので、自律神経が乱れることで、逆流性食道炎の原因となるのです。
つまり、日頃からストレスを上手に発散していくことが、逆流性食道炎の対策には重要になるということなのです。
姿勢の改善
不良姿勢、特に猫背の姿勢は腹圧が上がり胃が圧迫されますので、逆流性食道炎の原因となります。
良い姿勢を意識するポイントは、頭のてっぺんからひもで引っ張られているような感じで、上に少し伸びる感じです。過剰に腰をそらしたり胸を張ったりはあまりよくないです。下腹部に力が入っていると良い姿勢になります。
日頃からの姿勢の意識が、逆流性食道炎の対策には大切なのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
逆流性食道炎は、生活習慣が大きく関与しています。生活習慣は習慣化されたパターンが癖となっているので、ちょっとづつ変えていく意識が大切です。