喉の痛みは風邪を引いた時にはよく出る症状のひとつです。
しかし、熱はないけど喉の痛みはあるということもあります。
喉の痛みに加え、熱がある場合は、病院へ行こうと思いますが、喉の痛みがあっても熱がない場合は、病院へ行こうとする人は少ないのです。
今回は、熱はないけど喉の痛みがあるのは何かということについてご紹介していきます。
喉の痛みはなぜ起こる?
喉は、鼻の奥から口の奥、気管、食道の上部の部分を指します。
この喉は、咽頭(いんとう)と喉頭(こうとう)に分けられ、喉の粘膜は細菌やウイルスなどの病原体が感染する場所なのです。
病原体がの喉に感染することによって、炎症が起こります。炎症は体の防御反応であり、炎症が起こることは外敵から身を守る正常な体の反応なのです。この炎症によって喉に痛みを感じるのです。
さらに喉には、扁桃と呼ばれるリンパ組織があります。喉の炎症が悪化して病原体が増殖すると、扁桃が活発に働き、炎症が起こって喉の痛みが出ます。
喉が痛くなる原因は?
喉が痛くなる原因は様々です。
- 細菌感染
- ウイルス感染
- タバコ
- アルコール
- 大声の出し過ぎ
- 乾燥
- 刺激物の食べ過ぎ
- ストレス
- アレルギー
などがあります。
疾患では
- 風邪
- 咽頭炎
- 扁桃炎
- 喉頭蓋炎
- 逆流性食道炎
- 溶連菌感染症
- 咽頭がん
など、喉が痛くなる原因はたくさんあります。
熱が出るのはなぜ?
そもそもなぜ熱が出るのでしょうか?
炎症が起こるということは体の防御反応です。その際に、血液の白血球というものが、侵入した病原体を攻撃してくれるのです。これは免疫の機能のひとつで、白血球は体が発熱した状態の方が働きが活性されるのです。
発熱も炎症と同じ体の防御反応なので、熱を出して体を守ろうとしているのですね。
熱はないのに喉に痛みがあるのはなぜ?
喉の痛みがあるのに熱はないという場合は、炎症が起きていないということです。
ですので、細菌やウイルスなどによる感染の可能性は低いです。
熱はないのに喉に痛みがある原因としては、
- タバコの吸い過ぎ
- お酒の飲みすぎ
- 大声のだし過ぎ
- 喉の乾燥
- 刺激物の食べ過ぎ
- 逆流性食道炎
- 慢性扁桃炎
- ポリープ
- アレルギー
などが考えられます。
当然ですが、ヘビースモーカーの方は喉の痛みや咳が出やすいです。
お酒をよく飲む方も喉の痛みが出ることがあります。特にアルコール度数の高いものを習慣的に飲む方は喉の痛みが出やすいです。
ですので、タバコとお酒を飲む習慣がある方は、喉の痛みに対するリスクが高くなります。あなたは大丈夫ですか?
また、強いお酒や、刺激物の食べ過ぎは逆流性食道炎のリスクにも繋がります。この逆流性食道炎も喉の痛みは出ますが熱はでません。
さらに、空気が乾燥している所では喉も乾燥しますので喉の痛みにつながります。
これら以外にも、熱はないけれども喉の痛みが続く場合は、慢性扁桃炎やポリープの可能性もあります。
熱がないから安心?
喉が痛くても熱がなかったら安心して良いのでしょうか?
熱がないということはそこまで心配する必要はありません。しかし、熱はなくても、咽頭がんや溶連菌などの感染症も完全に否定はできないのです。熱はなくても何らかの感染が起こっていることもあります。
人によって体の構造や免疫システムの機能の仕方は違うので、ウイルスなどの感染によって風邪を引いた時でも、喉の痛みや鼻水は出て、熱が出ないこともあります。その人の体によって熱が出ないこともあるということを理解しておきましょう。
ですので、喉が痛くても熱がないからといって、放置は良くありません。タバコやお酒にしても、喉の乾燥にしても、喉が痛いということは体からの何らかのサインなのです。熱が出ていないだけで、実は嫌な病気が隠れているかもしれないので、気になったら病院で診察を受けてみましょう。