「逆流性食道炎は肥満のせいなのかな・・・」
「体重を落とせば逆流性食道炎は改善するの??」
「逆流性食道炎には運動が必要??」
あなたの症状が逆流性食道炎かなと感じてくることいる場合、もしくは医師から逆流性食道炎だと診断を受けておられるのであれば、肥満の改善や適度な運動は逆流性食道炎の改善にはとても大事な要素になると思います。
ですが逆流性食道炎の絶対的な原因は肥満なのでしょうか??
肥満の方は全員、逆流性食道炎を経験することになるのでしょうか??
ここではその点について紹介していきたいと思います。
もし心あたりがあるのであれば改善に向けて少しでも参考にして頂ければ幸いです。
逆流性食道炎の原因は肥満なの??
肥満の方は逆流性食道炎になりやすいのでしょうか??
肥満の方は腹部の脂肪組織が胃を圧迫して逆流がおこりやすくなる、もしくは逆流の原因になる「食道裂孔ヘルニア」が起こりやすいということが欧米では報告されているそうです。
しかし日本人では肥満が逆流の原因になるという結論は得られていません。
欧米人に比べて日本人では高度の肥満者が少ないこともはっきり分かっていない理由かもしれません。
しかし日本でも逆流性食道炎の人に食事や運動の指導など生活改善を行うようにすると胸やけや呑酸などの症状が改善したという報告もあります。
また脂肪分の多い食事を続けていると食道粘膜の感受性が高まり、胸やけや呑酸などの症状が出やすいとも言われています。
いずれにしても規則正しい生活などで、肥満をなくしていくと胸やけなどの症状や呑酸などの症状がよくなることが期待されると思います。
なぜ逆流性食道炎になるの??
食道と胃の間には、下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)と言う筋肉があります。閉じたり開いたりする筋肉で、弁の構造になっています。食べ物や飲み物が胃に入るときはこの下部食道括約筋が弛緩して広がり、胃に入ったものが逆流してこないように収縮して閉じるという役割をしています。
食道は、伸びたり縮んだりする「蠕動運動」によって、食べ物を胃に送り込んでいます。この蠕動運動によって、もし胃の中の物が食道の方へ逆流したとしても押し返してくれるようになっています。
下部食道括約や蠕動運動が正常に機能していれば、胃の中の物が逆流することは通常ありません。
しかし、こられの下部食道括約筋や蠕動運動が、肥満によって腹部の脂肪組織が胃を圧迫して逆流がおこりやすくなる、「食道裂孔ヘルニア」が起こりやすいという報告もあるので、機能低下を起こした場合、胃酸を含む胃の内容物が逆流しやすくなるようです。
なので、日本での研究では肥満が必ずしも逆流性食道炎の原因になるとは言い切れませんが、指摘されている場合には改善する事をお勧め致します。
日常生活のポイントは??
食事の仕方に注意する
胃に食べ物が入っているとき、胃の内部では圧力が高まっていて、噴門が緩みやすくなっています。
食べ過ぎや飲み過ぎは、さらにこの状態に拍車をかけることになります。
脂肪分の多い食べ物やアルコールを摂取するときに分泌されるホルモンは、噴門に緩みを生じさせます。同様に、甘い物や刺激物、炭酸飲料にも注意しましょう。これらは、胃酸の分泌を促すという点にも注意しなければなりません。過剰な摂取は禁物ということは大事になると思います。
食後すぐに横にならない
胃の内部の過剰な圧力を逃すためです。
食後すぐに横になる習慣のある方もいらっしゃるでしょう。
噴門が緩みやすいとされる食後すぐは、胃からの逆流が起きやすい状態にあります。食後2~3時間ぐらいは、横になるのを避けるようにしましょう。
身体を起こしておいたほうが、胃からの逆流は抑えられます。
寝るときの姿勢
逆流性食道炎の方で、寝るときに仰向けで寝る方は、枕を高めにする、上半身から枕の下にかけてバスタオルなどを敷いて高くするなどの方法で上半身を高くして寝ると胃液の逆流を防ぐことにつながるので工夫すると良いと思います。
逆流性食道炎の一因として肥満も挙げられます。脂肪による食道付近の圧迫や食道裂孔ヘルニアなどを改善する事が逆流性食道炎を改善する事にもつながりますので、悩みのない生活に戻すために適度な運動や食事などの日常生活も工夫してみてはいかがでしょうか?