「お化粧をする時に頬がチクチクする」
「物を噛む時に顎が痛い」
そういった症状が出ているのであれば三叉神経痛の可能性があります。
これって三叉神経痛かな?と思った時は何科を受診すればいいのか分からない方が多くいるのが現状です。
今回はそういった疑問についてご紹介していきますので参考にして下さい。
三叉神経痛とは?
三叉神経痛は、片側の顔に突発的な痛みが出ます。痛みは数秒~数十秒間にわたって感じます。痛みがない時は全く痛くないということも特徴的です。
よく聞く痛みの訴え方としては
- 「電気が走るような痛み」
- 「針を刺したような痛み」
と言われる事が多いです。痛みは1日に何回も出て、中には耐えづらいほどの痛みがあり、生活に支障をきたしてしまうことも多いです。
好発年齢は、50歳以降に多く、年齢とともに増加する傾向にあります。
男性1:女性2の割合で、多くは女性に発症しやすい疾患です。秋から冬にかけて寒い時期に発症しやすく、自然に治まることもありますが、再発することも多々あります。
そんな三叉神経痛は、障害される神経の枝によって痛みの場所が変わり、特定の場所に触れることで突発的な痛みが出るのです。
三叉神経痛の原因ははっきりとは分かってはいませんが、90%以上は血管による三叉神経の圧迫が原因と言われています。その他、腫瘍やまれに血管の奇形が原因ということもあると言われています。
三叉神経とは?
三叉神経は3つの神経の枝から構成されている脳神経のひとつです。
- ①眼神経
- ②上顎神経
- ③下顎神経
これらの神経は、それぞれ支配している領域が違うので、どの神経が障害されるかによって顔の中の痛みの出る場所も変わってきます。
①眼神経
眼神経は、顔の上の範囲に痛みが出ます。頭の前の部分、眼、鼻などの感覚を支配している神経です。
②上顎神経
上顎神経は、顔の真ん中の範囲に痛みが出ます。上顎、上の歯、上唇、頬、口の中などの感覚を支配している神経です。
③下顎神経
下顎神経は、顔の下の範囲に痛みが出ます。舌、下顎、下の歯、下唇、頬、耳の一部の感覚を支配している神経です。また咀嚼(噛む)時に働く筋肉を動かす運動神経も含みます。
三叉神経痛の症状
三叉神経痛の症状は上記で説明した神経の支配領域の片側に出ます。特に頬と顎に痛みが出ることが多いですが、目の周囲や、歯に痛みが出ることもあるのです。
三叉神経痛の痛みを誘発する原因は
- 髭剃り
- 洗顔
- 化粧
- 歯磨き
- 物を噛む
- 喋る
- 冷たい水や風に当たる
など、日常生活で当たり前に行っていることが誘発の原因になります。
三叉神経痛かも?思ったら何科を受診すればいいの?
三叉神経痛は顔に痛みが出るので、顔面神経痛と診断されることがあります。
また目や歯に痛みが出ると、初めは眼科や歯医者に行く方がほとんどです。しかし、目や歯に原因はないので、治療ができません。ですが、歯医者の中には抜歯をするところもあるようです。
さらには、目の周囲やおでこが痛いと訴えられる方の場合は、頭痛と診断されることもあるのです。
つまり三叉神経痛は診断が難しく誤診が多い疾患なのです。
では、三叉神経痛かな?と思った時には何科を受診すればいいのでしょうか?
症状の状態や治療法によって行先は変わります。
- ペインクリニック
- 脳神経外科
薬物療法や神経ブロックなどはペインクリニックが適切です。手術や放射線治療などは脳神経外科になります。
しかし、このあたりの判断は自分では難しいと思いますのでまずは、
- 内科
- 神経内科
などの、かかりつけの病院を受診して下さい。
最初にしっかりと診断してもらい適切な病院へ紹介してくれると思います。
まとめ
三叉神経痛は診断が難しく誤診が多い疾患です。適切な治療を受けれるようにまずはかかりつけの病院を受診してみましょう。
今回の内容を知っておくだけでも、もしもの時、誤診に気づけるかもしれませんね。