辛い咳や喉の痛み。咳や喉の痛みは誰でも経験はあるかと思います。
風邪を引いた時にはこのような咳や喉の痛みが出ることが多いですが、風邪以外にもこのような症状が出ることがあります。
今回は、咳や喉の痛みの原因についてご紹介していきます。
咳や喉が痛むのは何が原因?
喉は、咽頭(いんとう)と喉頭(こうとう)からなり、鼻の奥から気管の入口までの気道と、口から食べ物や飲み物が入る食道があります。
喉がウイルスや細菌など何らかの刺激を受けると、体を守るための炎症反応が起こります。この炎症によって、咳や痛みが出るようになるのです。
咳や喉の痛みが出るものは以下のものがあります。
- 逆流性食道炎
- 溶連菌感染性
- 気管支喘息
- 百日咳
逆流性食道炎
逆流性食道炎とは、胃液が胃から食道へと逆流することによって、食道の粘膜に炎症が起こった状態です。
下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)と言う筋肉が何らかの要因によって機能低下を起こした場合、胃酸を含む胃の内容物が逆流してしまうのです。胃酸は、非常に強い酸で、食道や喉は胃酸に耐える粘膜ではありません。そのため、逆流性食道炎で胃酸が逆流してくることで、食道や喉の粘膜に炎症が生じて咳や喉の痛みが出るのです。
逆流性食道炎は以下の症状が出ます。
- 咳
- 喉の痛み
- 胸やけ
- 吐き気
- 背中の痛み
- 吞酸(喉の奥に胃酸がこみ上げる)
- 胃もたれ
- げっぷ
溶連菌感染症
溶連菌感染症は、溶血性連鎖球菌の感染によって引き起こされる感染症のひとつで、発熱や咳、喉の痛みが現れます。
子供から大人まで感染しますが、子供に多い代表的な病気です。咳や喉の痛みが出るので風邪と間違いやすく、重症化すると急性腎炎、リウマチ熱、中耳炎、気管支炎を合併することもある危険な病気です。
溶連菌感染症は以下の症状が出ます。
- 発熱
- 咳
- 喉の痛み
- イチゴ舌
- 発疹
- 嘔吐
気管支喘息
気管支喘息は、気管支や気道の粘膜に慢性的な炎症が起こる病気です。
ダニやタバコやハウスダスト、気温や気候の変化などの外部の刺激によって、粘膜にある細胞にアレルギー反応が起こり、呼吸困難を伴う咳が出る喘息の発作が出てきます。就寝中や朝方に喘息発作で目が覚めることも多いのが特徴です。
気管支喘息は以下の症状が出ます。
- 咳
- 喉の痛み
- 痰
- 呼吸困難
- 喘鳴
百日咳
百日咳菌が喉や気道の粘膜に感染することで激しい咳を特徴とした感染症のひとつです。名前の通り100日間咳が続く状態です。
百日咳は3つの時期に分けられ、最初の時期は風邪に似たような咳や鼻水の症状が出ます。そして痙攣性の咳の発作が出る時期が来ます。
大人でも感染しますが、1歳までの乳幼児に感染することが多く、生後半年未満の乳幼児では、肺炎などの合併症の危険もあり、致死率も高い重篤な病気です。
百日咳は以下の症状が出ます。
- 咳
- 喉の痛み
- 鼻水
- 微熱
- 目の充血
- スタッカート
- レプリーゼ
ヒステリー球でも咳や痛みは出るのか?
ヒステリー球とは、喉に不快感や閉塞感の症状が出る状態です。
具体的には、喉に何か詰まったような感じがしたり、喉がゴロゴロしたり、痰が絡んだような感じといった症状があります。
喉に症状が出るので、最初は風邪かな?と思ったり、咽頭がんや食道がんかもしれないと不安になる方も多くいます。しかし内科や耳鼻科などで、内視鏡検査や胃カメラの検査をしても特に何の異常もないのです。
ヒステリー球の特徴としては、喉に不快感などの症状が出ますが検査をしても何も異常がないことです。
そんなヒステリー球は、別名「咽喉頭異常感症(いんこうとういじょうかんしょう)」とも言います。
このヒステリー球の症状は、喉の不快感がありますが、咳や喉の痛みはほとんど出ません。
ですので、咳や喉の痛みがある場合はヒステリー球の可能性は低そうですね。
まとめ
咳や喉の痛みが出る原因となるものはたくさんあります。風邪でもこのような症状は出ますが、それ以外にも重篤な病気が隠れていることもあるのです。咳や喉の痛みを軽視せずに、何か変だと感じたらすぐに医療機関へ行きましょう。