手や指がしびれると不安になりますよね?
「ジンジン」「ピリピリ」
誰でも一度はしびれを経験したことがあるかと思います。
そこで今回は、手指がしびれる原因にはどのようなものがあるのかを解説していきます。
しびれの原因はたくさんある
手指のしびれの原因はたくさんあります。
- 脳
脳梗塞、一過性脳虚血発作、脳腫瘍、脳出血
- 脊髄神経
頸椎症性脊髄症
- 抹消神経
頚椎ヘルニア、手根管症候群、肘部管症候群、ギヨン管症候群、胸郭出口症候群
- 内科疾患
糖尿病、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、アルコール性
- 血行不良
ストレス、姿勢
- 循環器疾患
閉塞性動脈硬化症、バージャー病
などです。
それでは一つずつ説明していきますね。
脳が原因のしびれ
脳梗塞
脳梗塞とは、脳の血管が詰まったりすることで血液循環が滞り、脳の細胞に必要な酸素や栄養などが不十分に供給されず、脳の細胞が壊死してしまった状態です。
壊死が起こる場所によって症状が異なりますが、典型的な症状としては、右側もしくは左側の片側の手足に麻痺やしびれるような感覚障害、動かしにくいなどの運動障害が起こったりします。
また、ろれつが回らないや言葉が出てこないなどの言語障害も特徴的です。
能卒中の一種で、日本では脳卒中の75%が脳梗塞といわれています。
一過性脳虚血発作
これは脳梗塞の前触れで、一時的に脳の血管が小さな血栓などで詰まって起こるものです。
片側の手足のしびれや運動障害、脱力感、言語障害が出ます。ただ、これらは一時的なもので、すぐに症状が消えます。しかし、一過性脳虚血発作が起こった後に脳梗塞が起こる確率が高いです。
脳腫瘍
脳内に腫瘍ができた状態です。
手足のしびれや運動障害、頭痛、吐き気、嘔吐、言語障害などの症状が出ます。また腫瘍が大きくなって視神経が圧迫されると、視界の一部が欠けて見える視野狭窄や、視力が低下するなどの症状が出ます。
脳出血
脳出血とは、脳内の血管が何らかの原因で破れ、脳内に出血した状態です。
手足のしびれや運動障害、頭痛、嘔吐、意識障害などの症状が出ます。
脳は身体に指令を出す司令塔の役割をしているので、脳に障害が起こると、その障害が起きた部分の支配領域の場所に影響がでます。生命予後にも影響するので早期に発見しなくてはいけません。
神経系が原因のしびれ
頸椎症性脊髄症
背骨の中には脊髄神経が通ってます。背骨の中の首の部分は頚椎という骨です。
その頚椎が変形してトゲが出てきたり、骨と骨の間の椎間板という組織が変性によって膨隆したり、神経周囲の靭帯が肥厚することによって、脊髄神経を圧迫してしまう状態です。
両手のしびれや運動障害、つまづきやすくなったり、尿や便が出にくくなる膀胱直腸障害などの症状が出ます。
頚椎ヘルニア
頚椎の椎間板も膨隆または変性によって破れてしまい、中にある髄核(ずいかく)という組織が飛び出して神経を圧迫した状態です。
片側の手指のしびれや運動障害がみられます。
手根管症候群
手根管症候群とは、手掌側の手首のところに8個の骨と靭帯に囲まれた手根管というトンネルがあります。
その手根管には、正中神経という神経と9本の指を曲げる筋肉の腱が通っています。その部分に、仕事やスポーツなどで繰り返しのストレスがかかることによって、正中神経が圧迫された状態です。
症状は、手指のしびれと母指球の萎縮です。
しびれの範囲は正中神経の支配領域に限られるので、母指から薬指の中指側半分の範囲というのが特徴的です。
検査法としては、両手の手の甲をつけてしばらくするとしびれが出てくるのかを確認するテストです。(ファーレンテスト)
もう一つが、手根管をたたくと母指から薬指にしびれが走れば陽性という検査法です。(チネルサイン)
肘部管症候群
肘部管症候群とは、肘の内側の出っ張っている骨の後ろと靭帯で構成される肘部管というトンネルがあります。
この肘部管には尺骨神経という神経が通っています。その部分に、肘の使い過ぎで繰り返しのストレスがかかることによって尺骨神経が圧迫された状態です。
関節リウマチや、幼少期の骨折の後遺症により肘が変形してる場合も肘部管症候群になります。
症状は、薬指と小指のしびれ、指が伸びきらない、手の甲の筋肉の萎縮がみられます。
検査法は、肘部管をたたくと薬師、小指にしびれが走ります。(チネルサイン)
また、母指と人差し指で紙をはさんで引っ張ると簡単にぬけてしまう、もしくは母指を曲げて紙を押さえようとする徴候もみられます。(フローマン徴候)
ギヨン管症候群
ギヨン管症候群は、手掌の小指側の膨らんだ部分に小さな骨と靭帯で囲まれたギヨン管というトンネルがあります。
このギヨン管に肘部管と同じ尺骨神経が通ります。この部分に繰り返しのストレスがかかることで神経が圧迫した状態です。
症状は薬師、小指のしびれと、指が伸びきらなくなったりします。肘部管症候群と似た症状が出てきます。
肘部管症候群との見分け方のポイントは、しびれのある範囲が手掌側のみなのか手の甲側にもあるかで見分けます。手掌側のみならギヨン管症候群、手の甲側にもあれば肘部管症候群になります。
なぜ同じ尺骨神経の障害でしびれの範囲が変わるかといいますと、尺骨神経がギヨン管を通過する前に枝分かれをするからです。
このため、圧迫を受ける部位の違いによりしびれの範囲が変わってくるのです。
胸郭出口症候群
首から出た神経の束は、血管と一緒に手の方まで走行しています。これらの神経や血管が、首や鎖骨周辺で圧迫もしくは牽引されて症状が出ることです。
それぞれ圧迫を受ける場所によって4つに分類されます。
- 斜角筋症候群・・・首の前にある斜角筋という筋肉の間で圧迫されたもの
- 小胸筋症候群・・・胸と肩の間の小胸筋という筋肉によって圧迫されたもの
- 肋鎖症候群・・・第一肋骨と鎖骨との間で圧迫されたもの
- 頸肋症候群・・・頸椎に本来無いはずの肋骨がある場合、それによって圧迫されたもの
これらの総称が胸郭出口症候群と呼びます。
症状は腕や手指の痛みやしびれ、冷感や脱力感が出てきます。
これは、なで肩の人や重たい荷物をよく持つ人に多く見られます。
神経の症状には、中枢神経と末梢神経で出方が違います。
中枢神経は、脳と背骨の中を通る脊髄神経で、障害を受けると両側性に症状が出ることが多いです。
末梢神経は、脊髄神経から枝分かれした神経なので、片側性もしくは圧迫を受けている部位より先の方に症状が出てきます。
基本的には中枢神経は両側性、末梢神経は片側性ですが、必ずしもこうとは限りません。
内科疾患が原因のしびれ
糖尿病
糖尿病の人の血液は血糖値が高い状態です。そのため、神経細胞に必要な栄養や酸素が十分供給されなくなることで手足がしびれるといわれています。
糖尿病によるしびれは糖尿病神経障害といわれ、糖尿病網膜症、糖尿病腎症と並んで糖尿病の3大合併症といわれています。
しびれの他、感覚が鈍くなりちょっとした怪我や火傷をしても気づきにくく悪化させてしまったり、最悪の場合は壊死に陥ることもあります。
甲状腺機能亢進症
甲状腺はのどぼとけの下にあり、甲状腺ホルモンを分泌するところです。
甲状腺ホルモンは体を活性化させるホルモンで、活動するために必要なエネルギーをつくり出すなど、新陳代謝を促進させたり、体温調節、成長や発達に関係するとても大事なホルモンです。
甲状腺機能亢進症は、この甲状腺の働きが通常よりも活発に働いてしまい、甲状腺ホルモンが多量に分泌される状態です。
これにより新陳代謝が過剰になり体重の減少、非常に疲れやすくなり動悸や息切れ、イライラして怒りっぽくなったり、手のしびれや震えるといった症状が出てきます。
甲状腺機能亢進症の中でも最も有名なのがバセドウ病です。本田圭佑ですね。
甲状腺機能低下症
これは逆に、甲状腺の働きが低下して甲状腺ホルモンが減少してしまう状態です。
そのため全身の代謝が低下するので、身体の機能も低下します。
代謝の低下により、体重の増加が起き、疲労感や眠気、無気力な状態になります。また手足のしびれ、肌の乾燥や脱毛、むくみ、便秘などの症状が出ます。
アルコール性
体の中のアルコールを分解して排泄するためには、ビタミンが必要になります。なかでもビタミンB1、B2、B6ニコチン酸、パントテン酸、ビタミンB12などビタミンB群がとても大切です。
過度のアルコール摂取によりビタミン欠乏による末梢神経炎が起こり、手足のしびれや痛みが出てきます。
また、アルコールに含まれるアセトアルデヒドという物質が血管を収縮させるので、抹消の血流が悪くなることでもしびれが出てきます。
血行不良が原因のしびれ
ストレス
ストレスが溜まると自律神経に影響を与えます。自律神経は交感神経と副交感神経に分けられ、代謝、循環、血圧、消化など生命維持においてかなり重要な働きをしています。
ストレスの影響により自律神経が乱れ交感神経が過剰に興奮すると、末梢血管は収縮するので人によっては手足のしびれを感じることがあります。
姿勢
長時間のデスクワークやスマホの使用により、不良姿勢になっている方が非常に多いです。典型的な不良姿勢は、頭が前に出て背中が丸くなり肩が内巻きになった状態です。
このような姿勢になってくると首から肩周りの筋肉が硬くなり、神経を圧迫したり血流が悪くなることでしびれが出る事があります。
循環器疾患が原因のしびれ
循環器疾患でもしびれは出ます。
閉塞性動脈硬化症
これは動脈硬化が原因で上肢や下肢(特に下肢)の血管が狭くなり、血流障害をきたすものです。これにより手足にしびれが出てくるのです。
特徴的な症状としては、間欠性跛行といわれるもので、ある程度の時間歩いたり立ったりしていると、足に痛みやしびれが出る状態です。
バージャー病
これは難病指定されている疾患で、20~40歳のタバコを吸う男性に多い手足の動脈の病気です。閉塞性血栓血管炎とも呼ばれ、動脈が炎症を起こし血流障害が起こり手足のしびれが出てきます。放っておくと壊死してしまうこともあります。
いかがでしたでしょうか?
しびれだけでもこんなにたくさんの原因があるのです。
あなたのしびれは何が原因で起こっていましたか?