「しびれ」という症状は主に神経が敏感に反応している状態です。慢性的に起こる場合は体にも。
特に、左手だけにしびれが生じる場合は肩こりなどの比較的ささいな影響から脳の病気の前兆などさまざまな原因が考えられます。
そこで、ここでは左手がしびれる原因や病気についてお伝えしていきます。自身の症状や生活習慣と照らし合わせて原因をチェックしていきましょう。
『4』つの原因
左手の酷使(筋肉痛)
何か重い物を持ったりして左手を酷使した心当たりはないですか。偏った筋肉の使い方をすると、筋肉痛になりやすく筋肉が凝り固まってしまいます。
すると、その周辺の血管が圧迫され血液の流れが悪くなります。これにより左手にしびれが生じることがあるのです。
神経の圧迫
例えば左腕を枕代わりにして昼寝をしてしまうと、長時間にわたり神経や血管が圧迫されることになり左手にしびれが生じてしまいます。
このような体勢で寝ていて、体のある部分が一時的にしびれてしまった経験がある人は多いと思います。正座をして足がしびれてしまうのも一緒ですね。
このように左腕を圧迫することによるしびれは一時的なものですので特に心配する必要はありません。
しかし、筋肉や骨が神経・血管を圧迫すようになってしまうと一時的な症状では済まなくなってしまいます。そのような場合の状態も併せて紹介しますね。
手根管症候群:親指・人差し指・中指のしびれ
手根管症候群は手がしびれる代表的な疾患です。手根管という手首にあるトンネルを神経(正中神経)が通っています。
この手根管が神経を圧迫することにより神経障害が起きてしまい、手がしびれる状態になるのです。他にも、指がうまく動かせなくなったり、手の筋肉が弱るといった症状もみられます。
手根管症候群の明確な原因は解明されていませんが、手の酷使や、ホルモンバランスの乱れが発症につながるとされています。
肘部管症候群:薬指・小指のしびれ
肘部管とは肘の内側を通っているトンネルです。この肘部管を通る尺骨神経が圧迫されることで手に神経障害があらわれる状態を肘部管症候群といいます。
初期症状では、主に小指や薬指を中心にしびれがあらわれます。症状が悪化していくにつれて、指をうまく動かすことができなくなったり、感覚がなくなってきたりします。
肘部管症候群の原因は、主に以下のことがあげられます。
- 野球やテニスなどの手をよく使うスポーツ
- 頬杖をつくことの習慣化
- 幼少期の骨折による肘関節の変形
- 関節リウマチや加齢による肘関節の変形
関節の変形が起きることで肘部管症候群になりやすくなってしまいます。
胸郭出口症候群
胸郭出口症候群は頸部から胸部にある手に通じる神経や血管が圧迫されることによって、手や腕のしびれ、冷え、肩コリなどの症状を引き起こす病気です。
なで肩の女性などが特に発症する確率が高いとされています。
重い荷物を持つ仕事の人にも多くあらわれます。
左手のしびれとともに、肩コリや背中の痛み、吊革をつかまる動作などでしびれや痛みがあらわれる場合は胸郭出口症候群を疑いましょう。
ストレス
日常生活で受けるさまざまな精神的ストレスが影響して左手にしびれを生じさせている可能性も考えられます。ストレスを溜め込むと、自律神経が乱れてしまいます。
このように自律神経の乱れによって筋肉が硬くなり、血液の循環にも乱れが生じることで、手の末梢神経が収縮して血行が悪くなってしまうのです。
この状況が続いていると、血行不良により左手にしびれがあらわれます。
関節の変形
仕事柄、肘の曲げ伸ばしを頻繁に行う場合は肘関節を酷使する運動を繰り返ししている事になります。すると徐々に関節の変形が起こることがあります。
この関節の変形により神経や血管を引き延ばすようになり圧迫されてしまい慢性的に左手にしびれが生じてしまうのです。
肘関節を使いすぎていると、心当たりがある場合は、しっかりと休養を取ったり、なるべく今までと違う腕の使い方を心がけてみると良いと思います。
肩コリ・首コリ
意外に多いのが肩コリや首コリが原因で左手がしびれてしまうことです。
長時間のパソコンでの作業や家事で肩が凝ってしまうことで左手にしびれの症状があらわれてしまうのです。
肩コリや首コリが起こると、肩や首の筋肉が緊張し通常より硬くなってしまいます。これにより、頸椎にある椎間孔という神経のトンネルが狭くなってしまい、神経が圧迫されてしまいます。
このとき特に左手に向かう神経が圧迫されると左手がしびれてしまいます。
まとめ
左手がしびれる原因は人それぞれです。これまでに挙げた原因以外にもあなたの左手がしびれている原因があるかもしれません。
一時的な症状で、何日間何週間と続いていなければ特に心配は無いかもしれませんが、何日間何週間と続いているようでしたら1度医療機関を受診することをお勧めします。
また、しびれ以外に、しゃべりにくい・飲み込み辛い・めまい・頭痛・吐き気等の別の症状も同時に発生しているようでしたら早急に脳外科を受診してくださいね。
あなたのしびれがなくなれば、人生も今より楽になると思いいますし、仕事もプライベートも充実してくるはずです。
それでもなかなか症状が改善しない場合はいつでも当院にご相談下さい。
あなたのお役に立てるはずです。