椎間板ヘルニアの手術療法を一挙紹介!

腰椎椎間板ヘルニアの手術

ふとかがんで物を取ろうとした際や布団や椅子から立ち上がろうとした際に急に激痛が・・・

こんな感じでヘルニアを発症させてしまった方も多いのではないでしょうか?

ここでは手術療法について紹介していきたいと思います。

 

まず始めに、急に腰が痛くなった場合、安静にして無理に動かないことが大切です。ただし、足に向けて走る様な痛みやしびれを感じたり、排尿・排便ができない…こんなときは迷わずに病院で治療を受けなければいけない事を覚えておいてください。重度の病態の可能性があります。

椎間板の構造とヘルニア発症のしくみ

椎間板ヘルニアとは、背骨の腰部の椎骨と椎骨の間でクッションの役割を果たしている椎間板が変性したりして、組織の一部が飛びだすことをいいます。このとき、飛びだした椎間板の一部が付近にある神経や組織に接触したりして腰や足に激しい痛みやしびれなどの症状を起こします。この症状を坐骨神経痛といい、椎間板ヘルニアの代表的な症状となっています。椎間板ヘルニアの発症は、姿勢や動作がとても大きな割合を占めています。座る、立ったまま前かがみになるといった姿勢や動作でも椎間板には体重の約2倍から3倍の圧力がかかるいわれます。こうしたことの繰り返しが、椎間板に変性をもたらし、椎間板へルニアに発展する要因の一つと考えられています。

腰痛には、椎間板ヘルニア以外にもさまざまな原因がありますが、椎間板ヘルニアと診断されたと仮定してみていきます。

椎間板ヘルニアは腰椎の間の椎間板が変性して飛び出している病態をさします。ただし、画像診断でヘルニアが確認されたとしても、それが即、症状に結びつくとは限らないことも今では当たり前の見解になっており、長い間無症状のまま、ヘルニアが自然消滅、あるいは縮小するといったケースも少なくありません。

手術療法の紹介です

症状と検査から「腰椎椎間板ヘルニア」と確定診断された後の治療には、「保存療法」と「手術療法」があります。

緊急例をのぞき、保存療法を3カ月間継続した後に症状の改善が認められず、手術療法に移行する事が多いようです。

 

  • ヘルニア摘出手術(ラブ法、LOVE法)

ヘルニアの手術では、標準的な手術法です。

全身麻酔で、腰に数cmほど切開し、神経を傷つけないように注意しながら飛びだしたヘルニアを除去します。

手術時間は約1時間程度で、通常は2日ほどベッドで安静が必要です。術後は約3週間程で退院することができます。

  • 内視鏡視下髄核摘出手術(MED)

もっとも傷口が小さい手術ですから術後の痛みや肉体的負担もいちばん少ない手術でしょう。

基本的には上記のLOVE法とほぼ同じで、全身麻酔をかけたあと、腰に約2cmほど切開して、ヘルニア部分を内視鏡のモニター画面を確認しながら、摘出する方法です。手術時間は約1時間程度で、術後は10日程で退院することができます。

  • 顕微鏡視下髄核摘出手術(MLD)

全身麻酔で、顕微鏡でヘルニア部分を検査しながら摘出する手術です。

顕微鏡でおこなうため、小さな皮膚の切開と神経・血管が拡大して見えるので、より正確な手術が可能です。

手術時間は約1時間程度で、術後は10日程で退院することができます。

  • 椎弓(ついきゅう)切除術

飛びだしたヘルニアが脊柱管の圧迫をしているケースにおこなう手術です。

肥厚した背骨の一部や靭帯を除去することで、術後2日ほどベッドで安静が必要です。

約3週間程で退院することができます。この手術を受けた際には、数ヵ月間コルセットの使用が必要になると思います。

  • 固定術

椎間板自体をとりのぞいてしまって、そこに骨盤などから骨を移植したりする手術法です。脊椎に接した骨の関係が不安定でズレが大きい場合におこなわれます。最近では、固定を確実にするために固定材としてチタンやステンレスを使うのが一般的になっているようです。

この方法では、ヘルニアになっている椎間板を完全に除去してしまいます。予後のリスクは高いかもしれませんね。。。

 

日帰り手術法も普及してきています

技術の進歩は日進月歩と言いますね。椎間板ヘルニアの治療も例外ではなく、ヘルニアを直接触らず、椎間板を押しだしている圧力を減らすことによって、痛みをとることができることがわかってきました。

この考え方に沿って、切開をしない、椎間板の損傷も最小限にできる可能性が増える「椎間板減圧術」という方法が適応されるようになってきています。

また、手術時間も短く入院の必要が無いので日帰り手術で可能なのも大きなメリットです。ただし、レーザー手術は保険適応外のため手術に高額な費用がかかるのがデメリットです。

  • 経皮的レーザー椎間板減圧術(PLDD)

「保存療法」と「切開手術」の中間的治療法という位置付けのようです。

皮膚の上から数mmの針を刺します。そして椎間板の中心にレーザーを照射することで小さな空洞を開けます。レーザーで開けた空洞は時間がたつとともに修復されていき、飛びだしていたヘルニアは退縮するか、なくなります。治療時間も10分程度です。体への負担はかなり軽減します。しかし、この方法は全てのヘルニアに対応している訳では無いようですので、してはまった自分の症状は適応か否か、医師とご相談するようにしてください。そして保険適応外のため、手術費用は全額自己負担になります。

  • 経皮的髄核摘出術(PN法)

局所麻酔をしてX線透視下で背中に直径数mm程度の管をヘルニアのある椎間板に刺して造部剤を注入し、坐骨神経痛の痛みやしびれが再現するかを確認します。そして、その管を使い椎間板内に器具を挿入し椎間板の内部(髄核)を摘出して内圧を低下させ神経の圧迫を軽減させます。入院の必要はありませんが、術後は1週間位は安静が必要です。こちらは保険適応です。

 

 まとめ

ヘルニアを発症してしまうと日常生活は、不安と苦痛が多くなってしまいますよね?

そんな毎日と1日でも早くサヨナラする為に様々な情報の中からあなたに合った方法を選べるようにして下さい。そして今よりも豊かな人生になるようにしましょう。もしあなたが椎間板ヘルニアでお困りになっていて、根本的な解決を希望される場合は、いつでもご相談下さい。

少しでも皆様のお役にたてれば幸いです。

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