最近、お腹の張りや臭いくないおならがよく出る。
これってもしかして空気嚥下症かな?
でもおならが臭くないから病院へ行かなくても大丈夫だろう。
と思っていませんか?
今回は、空気嚥下症は病院へ行くべきなのか?また、何科を受診すれば良いのか?についてご紹介していきますので、是非参考にしてみて下さい。
空気嚥下症てどんな病気?
空気嚥下症(くうきえんげしょう)とは、無意識に空気を大量に飲み込んでしまうことによって、その空気が食道や胃、腸に溜まり、胸やけを感じたり、ゲップやおならが頻繁に出る状態です。
別名、呑気症とも言います。
誰でも食べ物や唾を飲み込むときに、同時に少量の空気を飲み込んでいます。唾を飲み込む時には、1回に2~5mlの空気を一緒に飲み込んでいるのです。これは正常なことです。
空気嚥下症になると、食べ物や唾を飲み込む時の空気の飲み込む量が多くなります。それによって、様々な症状が出てくるのです。
- ゲップが頻繁に出る
- おならが頻繁に出る
- 胸やけ
- 胃の不快感
- 腹鳴
- 鼓腸
- 腹部膨満感
- 食欲低下
このような症状が出ます。
空気嚥下症は、全国で500万人近くいると言われており、成人の8人に1人の割合です。この中でもストレスを受けやすい20代~50代の女性に多いと言われています。
空気嚥下症は病院へ行くべきか?
空気嚥下症かな?と思ったら病院へ行くことをおすすめします。なぜかというと、空気嚥下症の症状と同じ様な症状が出る病気があるからです。それは逆流食道炎と過敏性腸症候群という疾患です。
空気嚥下症の検査方法は、
- 腹部X線
- 胃X線造影
- 内視鏡
- 腹部CT
- 腹部超音波
などの検査をします。
これによって、胃や食道、腸などの消化器系に何か病気があるのか、逆流性食道炎や過敏性腸症候群などではないのかを検査します。これらの疾患でないと判断され、器質的な疾患でない場合には、空気嚥下症が疑われます。
さらに、臨床の症状だけではなく、症状の増悪因子、軽減因子にもフォーカスして最終的に診断していきます。
ここ最近では、診断基準が改訂されており、週に何回か反復ゲップが出る、客観的に観察、または測定される空気嚥下があるのか、という基準が出来ました。
何科が良いのか?
では、空気嚥下症は何科を受診すればいいのでしょうか?
- 内科
- 消化器科
をまずは受診しましょう。
また、空気嚥下症の症状以外にも
- 肩・首こり
- 頭痛
- 顎や顔の痛み
- めまい
- 手の痺れ
- 耳鳴り
といった症状が見られることがあります。
これは、噛みしめ空嚥下症候群(噛みしめ吞気症候群)による症状が出ている可能性があります。
ストレスが強いと無意識に噛みしめる癖がついてしまうことによって、肩や首の筋肉が緊張し、それによって症状が出るのです。
その場合は、
- 歯科
- 口腔外科
も同時に受診して、自分の歯型に合わせたマウスピースを作ってもらいましょう。マウスピースで噛みしめ癖を治すことによって、症状を軽減させることもできます。
明らかに、精神的に不安定な状態が続いていたり、極度のストレスが溜まっている場合は、
- 心療内科
で相談してみましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
空気嚥下症によく似た疾患もあるので、それを鑑別するためにまずは病院の内科もしくは消化器科の受診をお勧めします。
たかがゲップやおならと思っていると実は違う病気が隠れているかもしれませんよ。