「少し前までは腰が痛かったのに最近はおしりも痛いような・・・?」
「おしりから足の裏側が痛いし、しびれるような・・・?」
このような感覚になっていませんか??
自分では単なる腰痛だと思っていたら、いつの間にかおしりや足の方まで痛くなってる!?
このような事になっていませんか?
その痛み・痺れですが・・・実は「坐骨神経痛」の可能性があると思います。
ここではそのような、腰痛からきている症状なのか?それとも坐骨神経痛なのか?
をあなたの症状と照らし合わせながら確認してもらいたいと思います。
もし坐骨神経痛かな?となったのなら
- 坐骨神経痛の原因
- 坐骨神経痛の治療方法
をご紹介していますので、あなたにも参考にして頂きたいと思います。
あなたのその症状は坐骨神経痛でしょうか??
- 腰・おしり・太ももの裏・膝の裏・すね・ふくらはぎに痛み・しびれがある
- 腰にしびれや違和感がある
- 腰の痛みのほかに腰とは離れたところに痛みやしびれ、違和感がある
- 歩いたり、腰を曲げたり、反ったり、ひねったりした時に痛みやしびれ、違和感が強くなる
- 足の力が抜けてしまう
- 腰から下(おしり・足)の感覚が変
ここに挙げた6点の内3点以上当てはまる症状を感じているなら、まずは1度、整形外科を受診して検査を受けてくださいね。
特に、
- しびれが強い
- 感覚がおかしい
場合は、早めに整形外科を受診することをおすすめします。
上記の症状にほとんど当てはまらなかった場合は、
「腰痛からくるおしりの痛み」かもしれません。
坐骨神経痛で整形外科に行くと
まずはレントゲンを撮って具体的にわからなければMRIやCTなどの検査も受けて頂くとほぼ正確な診断が出ると思います。
他にも、坐骨神経痛専用のテスト法がありますのでこの方法を用いて判断することもあります。
おしりの痛みの原因!坐骨神経痛って???
坐骨神経は、腰骨(腰椎)と仙骨から骨盤の中を通って足の先まで
いっている太く長い神経です。
坐骨神経は人の体の中で最も大きい神経です。腰椎と仙骨から出てお尻にある梨状筋の下、そして太ももの後ろ中央を通り、膝の裏で2つに分かれ足裏まで通っています。
坐骨神経痛は「脊髄や脊髄から枝分かれした神経根が圧迫され、炎症を起こしていることが原因で各所に出る症状」のことを指します。よって坐骨神経痛は「病名」ではなく「病状」であり、腰椎椎間板ヘルニアといった病気の原因となる症状の1つになります。
つまり、坐骨神経痛によって腰痛が起きるのではなく「腰痛を引き起こす各種の病気によって坐骨神経痛の症状が出る」ということですね。
坐骨神経痛は、腰やおしり、太ももの裏、ふくらはぎ、すね、足裏に痛みやしびれ、違和感がある状態のことを言います。
坐骨神経が締め付けられたり、炎症を起こしたりすると坐骨神経が通っているところに、しびれや痛み、違和感が生まれてしまいます。
坐骨神経痛の正体は
- 腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニア
背骨1つ1つの間にあり、クッションと固定するのが椎間板という軟骨です。
椎間板の弾力性は、年齢とともに低下し、それによって変形する可能性が高くなります。
変形すると、椎間板が潰れてはみ出してしまい、神経を圧迫してしまい腰椎椎間板ヘルニアを発症します。
坐骨神経痛は椎間板ヘルニアに合併しやすい
腰椎の椎間板ヘルニアの症状は、腰痛だけではありません。太ももやひざ、足首、つま先にまで激しい痛みがともなう坐骨神経痛を合併しやすいのが特徴です。
ヘルニアの合併による坐骨神経痛では、くしゃみや咳、排便時など力んだ際にも痛みをともなう場合があります。
- 腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)
背骨の中にある脊柱管が狭くなることで神経を圧迫し起こるのが、腰部脊柱管狭窄症です。
脊柱管の中には、脊髄と馬尾神経が通っており、脊柱管が狭くなることで発症してしまうのです。
これも、老化による腰椎の変形が原因で起こることが多いです。
- 変形性腰椎症(へんけいせいようついしょう)
腰の部分の背骨になる腰椎をつなぐ椎間板が変形すると、近くの神経を圧迫して起こる変形性腰椎症になります。
椎間板の弾力が落ちて薄くなったり、端がささくれることで、神経を圧迫してしまいます。
これらのように、腰痛から坐骨神経痛を引き起こすことも多くあります。
腰痛は、腰からお尻にかけて痛みが起こりますが、そこから足にまで痛みやしびれが広がったら、坐骨神経痛の症状が出ていると考えていいと思います。
- 梨状筋性坐骨神経痛
お尻にある梨状筋が硬くなる事や機能異常を起こす事で、症状が出てくる坐骨神経痛です。このタイプも多いようです。お尻の筋肉が硬くなっていたり、うまく使えずに動きが悪くなっていることが原因と考えられます。
筋肉による圧迫が原因となる場合
坐骨神経は、人体のなかでも一番長い神経で、お尻から足の指先にまでおよびます。そのため、ケガをしたり、スポーツをすることなどによって、周囲の筋肉と坐骨神経が圧迫されると下半身の広い範囲で神経痛を引き起こすことがあります。
このような状態を「梨状筋症候群(りじょうきんしょうこうぐん)」と呼びます。梨状筋とは、お尻にある筋肉で、打撲やスポーツでその梨状筋を使いすぎることで、梨状筋の下を通る坐骨神経が圧迫されて痛みやしびれが起こるわけです。
- 仙腸関節傷害
仙腸関節は骨盤の仙骨と腸骨が繋がっている関節です。腰の背骨の下、尾骨より上のあたりです。ここに傷害が発生します。関節についている細かい腱や靭帯、筋肉の動きが悪くなることでも発生しますね。
- 根性坐骨神経痛
- 腰椎性坐骨神経痛
前屈をすると痛みが出るときは椎間板ヘルニアも疑います。
坐骨神経の付け根が圧迫されて、痛みが起こると言われているタイプの神経痛です。脊髄の近くで神経根を刺激されたことによる痛みが「根性坐骨神経痛です。
腰椎の関節やその周辺の軟部組織に異常が起こってしまい、神経が過剰に反応して起こると言われているのが「腰痛性坐骨神経痛」です。
坐骨神経痛を引き起こす原因として診断されることが多いようです。その中でも腰椎椎間板ヘルニアが多く、腰椎すべり症、腰椎分離症、脊柱管狭窄症も多いようです。
また内臓疾患による「脊髄腫瘍」や「骨盤内腫瘍」ができて神経を圧迫している可能性もあります。その場合はもちろん早急な対応が必要となります。
筋肉の硬さが原因の多くだという説も
坐骨神経痛ははっきりとした原因の特定は非常に難しいですが、その多くは「筋肉の硬さ」にあるとも言われています。
坐骨神経の周りには多くの筋肉が密集しており、その筋肉のいずれかが固くなると坐骨神経を圧迫してしまうのです。
そのため、坐骨神経痛は「坐骨神経の通り道である筋肉を柔らかくすること」で改善されていくのだとか。
前述の通り、原因不明と言われることが多い坐骨神経痛ですが、それは筋肉などの組織がレントゲンでは映らないからなのです。
整形外科などで原因不明と言われた患者さんがリハビリやマッサージを受けるのはこのためでしょう。
単純かつ軽度の坐骨神経痛であれば、筋肉がほぐれることで痛みやしびれは回復していきます。
では、病院にいってもムダなのか??
とは考えないようにしてください。
もし原因がしっかりとわかる坐骨神経痛だった場合、治療が遅くなってしびれが一生残ってしまったり、麻痺が出てしまって治らなかったり、長期化してお悩みの方は多くいらっしゃいます。
自己判断はせず、どんな坐骨神経痛でも、1度は整形外科の受診をすることをおすすめします。
坐骨神経痛には生活習慣の見直しが効果的!
坐骨神経痛は生活習慣に気をつけることで、予防や改善をすることができます。
姿勢を正す
まずは姿勢を正しましょう。足を組む姿勢は体重が片寄り、体が歪んだり腰に負担がかかるので厳禁です。椅子に座るときは、膝が90度の角度で両足の裏がぴったりと床に着く高さが良いとされています。猫背にならないように背筋を伸ばし、背もたれは軽く触れる程度に座ります。肘掛のある椅子は、肘を掛けることで体重が分散され、腰への負担も軽減されます。
冷やさない
腰や足の冷えは血流を悪くさせ、坐骨神経痛の症状を悪化させる原因となります。特に夏の冷房が効きすぎた部屋は要注意です。冷えないように靴下を履く、膝掛けを使うなどの冷房対策をしましょう。
日常的にストレッチを取り入れる
坐骨神経痛の予防にはストレッチも有効的です。
腰が痛み体を動かさなくなると、関節可動域が狭くなったり、筋肉がこわばったりしてしまいます。適度なストレッチ運動で、関節や筋肉が固まることを防ぎ、血流を良くしましょう。
坐骨神経痛の4つの治療法
坐骨神経痛の治療には、理学療法をはじめ、薬物治療、神経ブロック療法、脊髄刺激療法、外科的療法があります。
理学療法(リハビリテーション)
痛みが続き身体を動かさなくなると、筋力や関節の柔軟性が低下してしまいます。
それではますます悪化してしまいますので、腰痛体操やストレッチ運動、筋力トレーニングを行い、筋肉の強張りをほぐしたり筋力をアップするものが理学療法です。
痛む部位に低周波の電気をあてる刺激療法や、温める温熱療法もあります。
薬物治療
痛みを和らげるための消炎鎮痛剤や、神経の痛みの治療に使用される神経障害性疼痛治療薬などが使われます。
神経ブロック療法
神経周辺に局所麻酔の注射をする治療法で、神経に痛みが伝わることをブロックして痛みを和らげます。整形外科以外に、麻酔科やペインクリニックで、薬物治療と併用して複数回行われます。
外科的療法
薬物療法や理学療法を行っても改善がみられず、内臓にも影響を及ぼすような重症の場合は、手術による外科的療法を検討するケースもあります。
自分でできる対処法を取り入れてみましょう
坐骨神経痛は、軽くなってくれば自分でできる対処法もあります。
腰痛、足のしびれといった症状は日常生活に支障をきたす辛いものですが、生活習慣を見直して、予防・改善をしていきましょう。
腰痛と坐骨神経痛は同一の疾患が原因であることの方がすくないです。なので腰痛からくる坐骨神経痛という考え方ではなく、別物として考えて下さいね。