側弯症と診断されても背骨の変形だけでは済まないのが人の身体です。
背骨周辺の痛みや内臓の圧迫なども起こってしまいそこからまた内臓由来の痛みや機能障害など本当に可能性をあげるとキリがないですよね・・・。
ジーンとした痛みやズキズキするような痛み重ダルイ感じなど様々だと思います。
あなたはどうですか??
側弯症でお悩みの方は特に腰付近に違和感や痛みなどの症状を訴えて来られる方がほとんどです。もちろんそれだけではありませんが・・・。
ですので側弯症と同時に腰周辺の痛みに関してここでは紹介していきたいと思います。
側弯症の度合いや側弯症と診断される前からの腰痛、明らかに外部からの衝撃で痛めているものに関してはあまり触れずにいきますので、そのような心当たりが無く側弯症と腰痛が繋がっていそうな場合には読み進めて頂けると宜しいかと思います。
側弯症による腰痛
先天性の側弯症による歪みに加えて、何らかの原因でできた後天性の歪みを併せ持つことになります。
側弯症の背骨の弯曲では症状が出なかったとしても、後天的に歪みができてしまえば、その歪み方によってさまざまな症状が出てきてしまいます。
もし首や背中が痛くなって病院に行ったときに、レントゲンを撮って側弯症だと言われたら、その症状は側弯症自体が問題ではなくて、あとから出来た歪みが原因になっていると考える方が良いでしょう。
先天的な側弯については治しようがありませんが、あとから出来た歪みについては矯正をしてきれいに治すことができます。
というか、歪んでいるのなら矯正をしないと、歪んだ骨に引っ張られて側弯症が強くなりますし、関節に負担がかかって骨の変形の原因になることもあります。
そもそも、もし骨の歪みが原因になって何か症状が出ているとしたら、側弯症の人でも矯正をして骨の歪みを取り除く以外に改善の方法はありません。
あとから歪んだものは頭痛や背中の痛み、腰痛などの症状を引き起こしますから、戻せるものは矯正をして治してしまうのが良いでしょう。
- 機能性側弯症
後天性の側弯症で、椎間板ヘルニア、腰痛、足の怪我など、ほかの部位の痛みをかばうために、一時的に背骨を弯曲させて疼痛緩和肢位を取るために起こります。
機能性側弯性は背骨自身の問題ではありませんから、疼痛緩和肢位を取る必要がなくなると、自然に背骨の弯曲も解消されていきます。
機能性側弯症については、痛みをかばうための姿勢が原因なので、本質的には背骨が曲がっていること自体は問題ではありません。
腰痛、椎間板ヘルニア、坐骨神経痛などの機能性側弯症を引き起こす症状は、突き詰めていくと骨格の歪みが根本的な原因になっていることがほとんどです。
機能性側弯症による肩こりや腰痛、背中の痛みは解消することができます。
これは痛みを感じているのは筋肉だからです。
筋肉が痛みを感じている状態というのは、筋肉が凝って固くなっている状態の場合がほとんどです。
固くなった筋肉を緩めることで、側弯症の方でも肩こりや腰痛、背中の痛みを解消することができます。
背骨のバランスはそのままなのに痛みが解消できるの?と思われるかもしれませんが、側弯症でかなり角度がついている方でも、こりや痛みを感じていない方はおられます。
側弯症のバランスによって痛みが出ているのは確かですが、背骨はそのままでも肩こり腰痛、背中の痛みを解消することは可能なのです。
痛みをかばう必要がなくなると自然に背骨の弯曲が解消されますから、そもそもの原因である骨格の歪みを取り除くようにしましょう。
側弯症からくる腰痛の原因は??
側弯症とは、脊柱が側方に歪んでしまう事を言います。脊椎は頚椎×7、胸椎×12、腰椎×5の24個の骨が重なりあって構成されています。正常な脊椎は前から見ると直線状に見えますが、横から見ると頚椎は前、胸椎は後ろ、腰椎は前にカーブしています
これを生理的湾(せいりてきわんきょく)と言います。
多くの場合、前後への変化はあまり見られません。脊椎が左右どちらかへのカーブを描いてしまう事です。
そして脊椎が側方に歪むだけではなく、右へ側方カーブになってくると左に捻じれ、左に側方カーブしてくると右に捻じれるといった複合的な状態になっている場合がほとんどのようです。
さらに進行すると肋骨の正常な動きも妨げられてしまい、肺を大きく使うことが困難になってしまい呼吸機能に障害をきたしてしまいます。これにより呼吸量が低下するので更に自己回復力も低下してしまい息苦しさ・肺活量の低下なども起こってしまい猫背が持続してしまったり睡眠の質も良くなくなります。
また側弯することで、カーブの内側は窮屈になってしまうこともなんとなく理解していただけますか?
窮屈になってしまうと脊椎と脊椎の間から出ている脊髄神経を圧迫してしまうことで、痺れやマヒなどの神経障害を起こしてしまうこともあります。このように側湾症が進行していくと、心理的なストレスの原因にもなりますし、腰痛や背部の痛み・痺れの症状もでてきてしまい改善困難になってしまう場合がとても多いようです。
それだけでなく圧迫されている部分は筋肉だけでなく、内臓も同じです。とても窮屈に感じていますので側弯症だからと言って諦めずに内臓が動けるスペースは確保してあげるようにしましょう。
側弯症からくる腰痛の種類は??
側弯症は「機能性側弯症」と「構築性側弯症」の二つに分類されます。
「構築性側弯症」に分類されるものに特発性側弯症があります。
特発性側弯症の原因は分かっておりません。というよりは、原因が分からない側弯症が「特発性側弯症」です。
脊椎自体に異常があり、姿勢を変えても矯正できない側弯症のことをいいます。このうち約9割は、現在でも原因が不明とされています。
- 先天性側弯症
- 脳性小児マヒによる側弯症
- 神経疾患の合併症による側弯症
- 外傷性側弯症
その他の原因による側弯症
- 脊椎側弯症
- 乳児期側弯症
- 学童期側弯症
- 思春期側弯症
これらが特発性側弯症に振り分けられる場合ですね。
機能性側弯症は、日常生活の中で、姿勢などを注意することにより改善される可能性がありますが、構築性側弯症は進行を防ぐことはできません。
外的要因による変形による側弯症の事を機能性側弯症といいます。可能性があると言っても切り傷などが治るのとは訳が違うので簡単には改善しないのである程度の年数を要するものと考えておいてくださいね。
- 習慣性の不良姿勢によるもの
- 腰椎椎間板ヘルニアなどの痛みによるもの(椎間板ヘルニアの治療で改善)
- 骨盤の傾斜によるもの(脚長差、股関節の病気など。靴の高さを調整することで軽減)
側弯症の多くは、成長期の子供に発症しますが、自覚症状が乏しいため、初めは本人も周りの人達も気づかないことが多く見受けられます。外見の変化が明らかになるころには、脊椎の変形が相当進んでいる場合もあるので、治療のタイミングを逸しないためにも早期発見が大切です。
脊柱(背骨)が変形し、左右のどちらか側方に傾く疾患です。正常な脊柱は前や後ろからみると真っ直ぐな形をしていますが、何らかの原因で脊柱が側方に曲がってしまいます。側弯症の診断はその傾きの角度(コブ角)をみることで行います。
背骨が曲がる
- 背骨の変形とともに以下のような症状がみられる
・肩や腰が水平でない
・肩甲骨が飛び出る
・肋骨など胸部の骨の変形 - 重症な場合は、心臓や肺などの臓器に影響することがある生活習慣や姿勢の悪さから生じる側弯は「機能性側弯症」に分類されます。
側弯症の分類
原因による分類
考えられる原因によって分けるほうが、便利な場合もあります。
特発性
側弯症患者の約80%が「特発性側弯症」です。これは原因がわからない、という意味です。
骨障害性(先天性)
「骨障害性」とは「骨の異常から発生した」という意味です。この側弯症は通常、母親の胎内にいる時期に発生します。
この側弯症は、脊椎の形に影響を与えます。ほとんどの先天性側弯症のカーブは進行しませんが、中には治療を必要とするものもあります。
他の原因によるもの
神経や筋肉の疾患(ポリオ、筋ジストロフィー、脳性麻痺)、結合組織の異常(マルファン症候群)、脊髄の腫瘍、交通事故などでの脊椎の損傷などによって引き起こされることもあります。
カーブの位置による分類
側弯症のカーブは、脊椎の特定の場所に現れることが多く、またとくにカーブが現れやすい部分もあります。
カーブがどこにあるかによって、背中の見た目も異なり、また治療も微妙に異なってくる場合があります。
- 胸椎型――特発性側弯症のなかでも、もっとも多いカーブ・パターンの1つ。右側にカーブしている場合が多く、肋骨のねじれが目立ちやすいので、見つけやすい。
- 胸腰椎型――やはり特発性側弯症に多く見られるカーブ・パターン。カーブの長さが長くなる傾向がある。肋骨のねじれや肋骨の盛り上がりは胸椎カーブよりは目立たないが、それでもかなり目立つ。
- 腰椎――背中の下のほうに現れ、左側にカーブしている場合が多い。カーブは目立ちにくいが、他の種類のカーブより柔軟性が少ない。
- ダブル型――逆方向の2つのカーブがある、S字型カーブ。 2つのカーブが互いにバランスを取ろうとするため、一番目立ちにくく、痛みも出にくいとされる。一見すると、背骨が曲がっていないように、見える。
カーブの度合いによる分類
脊椎のカーブの度合いによって類別されることもあります。 カーブを測るのには「コブ(Cobb)」という方法が使用されます。
コブ法では、傾いた2つの脊椎から脊椎のカーブした部分に沿って線を引き、その2つの線が交わったところが、「コブ角」になります。
ただし、2つの線が実際に交差する箇所は、レントゲン写真上からはるかはずれたところになります。そのため、幾何学上の法則を用い、
最初の2つの線に対して垂直な線を引きます。治療に関する判断は、しばしばカーブの度合いに基づいてなされます。
発症年令による分類
発症した年令で分ける場合もあります。
乳幼児期側弯症――非常に少ない。だいたい3歳になる前に発症する。 男子に多い。治療せずとも自然に治るケースが多い。
学童期側弯症――3~10歳で発症する。 約60%は治療しないと進行する。
思春期側弯症――もっとも多い。思春期に発症する。 右胸椎カーブが多い。圧倒的に女子に多い。
成人期側弯症――約80%は思春期から特発性側弯症だったのが、大人になるまで気づかなかったもの。
変性側弯症(老人性側弯症)――加齢によるもの。
このように側弯症といっても色々な分類があり、全員が同じではありませんが、約8割以上の方が特発性側弯症と言われ原因も不明、改善方法も不明、だからコルセットか酷くなってきたら手術しかないと言われるんです。
ですが側弯症で改善方法が無いと言われた場合でも諦める必要は無いですよ!!
特発性側弯症の場合でも、機能性側弯症の場合でも、年齢に関係なく改善することはあります。
ただストレッチやマッサージを受けていてもそれは改善しません。まずは日常生活から見直す事から始めましょう。そして側弯症の改善に必要な施術ができる専門家を頼る事です。
でなければ、とても難しいと思います。
日々の日常生活もとても重要で、不摂生を繰り返していると改善するものも改善しなくなります。
食事や睡眠や運動は無理の無い範囲で大丈夫ですから、少しずつ生活の一部になるようにしてみましょう。
骨の変形も改善する可能性もある場合もありますので、専門家に相談して身体のケアをしていきましょうね。