女性は月経前に肩こりが悪化する場合が多くないでしょうか?
もしくは月経前にだけでも周期的に肩こりを感じるようになったりはありませんか?
普段から肩こりに悩む女性はとても多いですが「毎月ある時期に肩こりが悪化する気がする」という声もとても多くあります。
なんとなく気分がすぐれず、気持ちが不安定になったり、頭が重く頭痛を伴うといったケースもあり、仕事、育児などの疲れやストレスの加減だろうと考えている人もいるようですが、 このような女性特有の肩こりの原因のひとつに、「月経前症候群(PMS)」があります。
月経前症候群は、月経のおよそ10日前ぐらいから心と体にさまざまな症状が現れるのが特徴です。
ここでは何故月経前になると肩こりが酷く感じるようになるのか。普段はあまり肩こりを感じないのにこの時期だけ肩に違和感がでてくるのかを節目していきたいと思います。
生理前に肩こりがひどくなる4大原因
生理前に肩こりがひどくなる原因について、明確に断定できる原因はありません。なぜかというと様々な要因が複数混ざり合って症状を引き起こしてる場合がほとんどだからです。
普段からお腹や手足の冷えや目の疲れがある人は肩こりになりやすいのですが、生理前になるとその兆候が強くなり、頭痛などの症状も引き起こしてしまいます。様々な要の中でも代表的なものを紹介していきます。
血行不良
生理の準備をするうえで、血液の多くが子宮に集められます。その結果、本格的に生理に入る前から貧血になってしまう女性もいます。
血液の量が足りないことで血行不良になり、常日頃から運動をしていないことで血液を巡らせる筋肉が衰えて上手く血液循環ができないなど、血液が足りなくなることで様々な問題が噴き出すことがあります。
肩の筋肉の血液の巡りが悪くなり、運動をしていないので凝り固まった筋肉がますます硬くなり、生理前はよりいっそう肩こりが悪化することもあります。さらに元々姿勢が悪かった場合などは、生理前にますます肩こりの症状が出やすくなります。
特に生理期間中は交感神経が優位になると、血管が収縮して血行不良に陥りやすいものです。上記の事を踏まえた上で、これらの事からも、もともとから血のめぐりが悪い人にとって、生理期間中は最も注意しなければなりません。
ホルモンバランスの乱れ
肩こりだけではありませんが、あらゆる症状が生理期間中にひどくなってしまう原因の一つとして多いのが、ホルモンバランスの乱れです。
生理期間中は、ホルモンバランスが著しく変動し続けます。その過程で女性ホルモンの「エストロゲン」の量が減少し、代わりに妊娠に働きかける女性ホルモンの「プロゲステロン」の分泌が増加します。その結果、子宮と骨盤の周辺に血液が集まります。
血液の量が一か所に偏ることで、首や手足、背中など身体の末端にいくほど血液による酸素の運搬力が減少します。
その結果、筋肉がエネルギーである酸素を通常よりも取り込めず、中でも首周りの筋肉が疲労しやすくなり、通常時よりもひどい肩こりを引き起こします。肩こりが悪化すれば、そこから誘発して頭痛の症状も強く現れる場合があります。
・卵巣ステロイドホルモン(プロゲステロン)が与える身体への影響
・血液の上昇を助けるレニンやアンジオテンシン系の働きが鈍る
(水分を溜めこむ症状、低血糖に似た症状など)
・セロトニンなどの神経伝達物質の異常分泌による自律神経障害
・卵胞刺激ホルモン、エストロゲン、黄体化ホルモンなどの影響
運動不足と姿勢の悪化
もともと肩こりになりやすい人にとって、生理期間中の運動不足や姿勢悪化が肩こりの原因になることもあります。
生理痛の症状として多い、頭痛・腹痛・腰痛などで身体が慢性的な痛みに晒されると、動くことが億劫になってしまいます。例え動けたとしても、痛みから姿勢を悪化させて行動することもあるでしょう。
生理前になると、黄体ホルモン分泌量増加によるさまざまな体の不調のため、体を動かすのがおっくうになってきます。そのため、運動不足になったり、姿勢が悪くなったりして肩こりの症状が出やすくなります。
パソコンを初めとして、デスクワーク中心の生活をしている人も要注意です。もともと姿勢が悪い状態から、生理期間中は体調不良によってますます姿勢が悪化する傾向にあります。姿勢が悪化すればするだけ、肩こりもひどくなってしまいます。
生理の時期にはホルモンの働きによって血液が骨盤周辺に集まってしまうため、体力の低下や免疫力の低下が起こります。血液の循環が悪くなると、筋肉に酸素が行き渡らず、筋肉疲労から首肩こりが起きやすくなります。
月経前症候群の症状のひとつ、肩こり
これまで紹介してきた原因全てをひっくるめて考えられるものが、生理期間中の体調不良と言えば一番に上げられる月経前症候群です。
月経前症候群は、主に生理の二日前から十日前に現れる、女性特有の体調不良の症状です。生理期間中の、特に生理前に肩こりがひどくなる原因としては、筆頭にあげられる症状です。
女性が月経前症候群になってしまう原因としては、ストレス・無理なダイエット・睡眠不足・老化・生活習慣の乱れなどがあげられます。ただでさえ肩こりを慢性的に持っている状態で、月経前症候群の原因を満たしている場合は、まず悪化の原因である月経前症候群の改善から乗り出しましょう。
例え肩こりの改善に乗り出したとしても、悪化させている為に治療の実感が得られないかもしれません。ならば、まず悪化させる原因を緩和し、その後に直接原因を解消するために動いてみましょう。
肩こりだけではない月経前症候群の症状
月経前症候群の症状はさまざまですが、症状の種類が少なくても、程度が重ければそれだけで毎月苦痛に感じ、ますます気が滅入ってしまう人も多いものです。
月経が始まると症状も徐々に軽減されていきますが、その程度にも個人差があります。主な月経前症候群の症状は以下の通りです。
月経前症候群の症状
- 肩こり・頭痛・めまい・吐き気・動悸・倦怠感
- 腰痛・関節の痛み・下腹部の張りや違和感
- 乳房の張りや痛み
- 食欲の変化
- 便秘・下痢
- 怒りっぽく、攻撃的になる
- 無気力・集中力の低下
- 孤独感を感じる
ストレスも悪化の原因?
日常的に肩こりを感じている人でも、月経前症候群があると、毎月周期的に、肩こりが悪化すると感じることが多いようです。はじめのうちは、毎回、月経の前頃から肩こりが強まっているのか、毎月の仕事が忙しくなる時期に、デスクワークが増えて肩こりが常に気になるのかがわからないかもしれません。
いつ肩こりが悪化しているかをカレンダーに書き込んでいくとわかりやすいですが、仕事が忙しくストレスがたまることで、月経前症候群の症状も強く出てしまう可能性があります。ストレスと月経前症候群との悪循環にはまりこんで、しつこい肩こりに悩まされている人も少なくありません。
改善方法
月経前症候群の症状であれば、産婦人科での薬の処方で治療を進めることもありますが、ご自身で対処できる緩和方法は、心身をリラックスさせ、そして血流を促進させることです。
肩こり緩和のためには、月経前症候群の症状が出ていないうちに、下記の順番で予防を行うのが良いと思います。それぞれ単独で行っても、血流改善、リラックスの効果が期待できます。
運動による血行促進
そもそも肩こりは、肩の周りの血液が滞った状態です。肩の周りと全身の血流を動かし巡らせることで、血行を促進して肩こりの改善につなげることができます。
運動やストレッチで、頑張り過ぎない程度に身体を動かして、血液の流れを動かすことを意識するように動いてみましょう。
例えば、ウォーキングは全身の血液の流れを改善してくれる、効果的な有酸素運動です。この時に、腕をしっかり振ることで腕から肩にかけての筋肉を動かし、肩こりの改善にも効果があります。
他にも、肩の伸びをするように肩を上げ下げしたり、両肩の肩甲骨をくっつけるように両腕を後ろに持っていくストレッチでも、肩周辺の筋肉が動くため、凝り固まった筋肉をほぐし、血流を良くする効果があります。
肩まわりの血流が活性化すれば、血行促進と肩こりの解消に繋がります。特に、お風呂で温まりながらストレッチをすれば、さらにスムーズな血行促進効果を期待できます。
規則正しい生活
最も原始的かつ最も手早く始められる対策として、規則正しい生活を行うことがあります。十分な睡眠と栄養バランスの取れた食事、そして適度な運動とストレス発散を行う健康的な生活をすることで、月経前症候群の兆候も予防できます。
そして規則正しい生活をすることは、体内のホルモンバランスを整えたり、疲労しやすい筋肉を適度に休めることができるということです。その結果として、筋肉の疲労から引き起こることもある、肩こりの改善にもつながっていきます。
まとめ
生理前の肩こりは、生理になる前から積み重ねている日常の積み重ねがきっかけです。
元々肩こりを持っていた人は重くなり、肩こりを持っていないと思っていた人も、生理前にホルモンバランスが崩れて肩こりが表に出てきたりと、日ごろのツケが出てきます。
そのため、生理前にひどい肩こりにならないように、常日頃から意識して日常を過ごしましょう。適度な運動をしたり、規則正しい生活をするだけでも違います。
女性特有の症状ですので、相談する場合はとても気になると思います。
ですが1人で悩んで毎回お薬で対処だけで済ましていると根本的な改善んいならず不妊や婦人科疾患の原因にもなりかねません。ですので思い切って根本的に改善を目指してくれる専門家に頼ってもらう事がとても大事になると思います。
月経前症候群の症状はお薬に頼らなくても整体でも改善可能ですし、体のどこに根本的な原因が隠れているのかを見つける事ができれば、この先の人生も今より不安なく過ごせると思いませんか?
当院でもご相談はいつでもお受けいたしますので、思い切ってお話を聞かせて下さいね。