「頭の後ろにピリッと電気が走る・・・。」
「長時間同じ姿勢でいると頭の後ろが引っ張られるように痛む・・・。」
「下を向くとうなじの上の辺りが痛む・・・。」
あなたはこのような症状がでていませんか?
もしあるようでしたら、それは「後頭神経痛」かもしれません。
後頭神経痛の症状が続いている、場合は「痛み」や「ピリッと電気がはしったり」といった症状が出ないように日々気にするだけで疲れますよね?
ここではそんな不快な感じがするであろう「後頭神経痛」の原因と改善策をできるだけ分かりやすく説明していきたいと思います。
自分ももしかするとそうかな?という方にもこれからの治療に役立てると思いますので参考にして頂きたいと思います。
後頭神経痛は3種類
後頭神経痛とは文字通り後頭部の神経により痛みが出るという症状です。
ここ最近ではこの病態に当てはまる方が増えてきているとされています。
後頭神経痛に関連する神経は3つあり、8本の頚神経のうち第2頚神経・第3頚神経から枝分かれしてきます。
「大後頭神経」「大耳介神経」「小後頭神経」
- 大後頭神経は第2頚神経から枝分かれしていき、首の骨を安定させるはたらきをする頭半棘筋という筋肉を支配するとともに頭頂部と後頭部の皮膚も支配しています。肩こりの筋肉としても知られている僧帽筋という筋肉を貫通して後頭動脈と一緒に走行しています。大後頭神経からの症状の場合は後頭部を縦に割った半分のうち一番内側が痛むようです。
- 大耳介神経は第2頚神経・第3頚神経から枝分かれして、唾液腺の1つである耳下腺の部分の皮膚や耳の後方、外側部の皮膚を支配しています。先ほどの後頭部を縦に半分に割ったうちの一番外側に症状が出るとされています。
- 小後頭神経は大後頭神経から途中で枝分かれして先の2つの神経、大後頭神経と大耳介神経の間の領域の皮膚を支配しています。
この3つの神経が関係する領域のどこに痛みなどの症状が出るかによって、原因となる神経を特定するようです。
後頭神経痛の原因
- 「頭の位置が前方向に出ている」
ということです。
頭の位置が前方へ移動しているという事は、それだけ後ろの筋肉が伸ばされる事になります。そうすると肩から頭にかけての筋肉の緩みも無くなり、緊張状態になり硬くなってしまいます。筋肉が硬くなると、その間を通っている血管や神経を圧迫してしまう事になるので、この状態が継続してしまっている方は後頭神経痛になりやすいという訳です。
それだけでは無く、頭の位置が前にいくとそれだけ顔を上げて目線を保とうするので、神経や血管の通り道が圧迫されるという事も同時に引き起こしているのです。
普段から姿勢が気になっている方で、「猫背」や「肩が内巻きになっている」もしくは「すくめている」といった状態に心当たりがあれば再度、ご自分の頭の位置を鏡などで確認してみるといいかもしれませんね。
また、以前に事故などでむち打ちの経験のある方や、首周辺の手術をしたことがある方も気をつけた方がいいと思います。
数年前の事で気にならなくなっている症状もあるかと思いますが、その時に受けた衝撃は8割以上は残っていると言いますので、今になって症状が出てきてもおかしくありません。
それ以外で気をつけなければならないのは、
- ヘルペスウィルスによる感染症
症状が首から顔や後頭部などに出る場合は要注意です。
症状が顔や後頭部にでると眼や耳などの後遺症を残してしまう恐れもありますので、すぐに病院を受診するようにしましょう。
身体的要因以外ではストレスや生活習慣が乱れている人も要注意になりますので栄養、睡眠、運動は適度にするようにして、規則正しい生活を心がけてもらう事がとても大事だと思います。
- ストレス
後頭神経を刺激する原因としては、肉体的ストレスや精神的ストレスもと原因の一つとされています。
例えば、仕事などで身体に疲労が溜まっていたり、風邪をひいて体調不良になると、身体の節々や首筋が痛くなることがあります。これは肉体疲労や内臓疲労などにより筋肉や血管が収縮してしまい、循環が正常に行われない為に症状が出現した状態となるためで、特に首や肩の筋肉が収縮・緊張すると首や後頭部の筋肉群が連動して収縮・緊張することにより、後頭神経を圧迫する可能性があります。
また、精神的ストレスに長く晒されると自律神経のバランスが崩れることで、全身に様々な不調が現れることがありますが、その影響の一つとして後頭神経が過敏になり大気の気圧変化といった些細なことが後頭神経を刺激することも考えられるのです。それゆえ、会社や学校での人間関係や仕事のプレッシャーなどといった精神的ストレスも、後頭神経痛の原因となりうるのです。
- 頚部(首)の異常・怪我・外科手術
頚部・首に発症する異常・疾患、あるいは頚部に負った怪我などが、後頭神経を刺激する原因になることもあります。
例えば、頚椎椎間板ヘルニアや変形性頚椎症などは、頚椎(首の骨)の変形によって神経が圧迫されて、主に頚部・肩・背中・上腕・手先などに痛みや痺れ(しびれ)などが主症状として現れる疾患です。このような頚部の異常が発生する場所によっては、後頭神経を圧迫することがあり、後頭神経痛が現れる原因となる可能性があります。
また、交通事故などで良く見られ、むち打ちなどの頚椎捻挫などの怪我をしてしまうと、その痛みから患部の周辺筋肉群が収縮・緊張します。そのために、後頭神経が圧迫されて、後頭神経痛を併発することがあるのです。
さらには、頚部や頭部の異常や疾患を治療するために実施される外科手術後にも、切開した場所の周辺筋肉群が収縮・緊張して、後頭神経を圧迫・刺激する場合があります。
後頭神経痛の症状とは
後頭神経痛の症状としては、
- 後頭部からうなじにかけての痛み
症状の度合いは個人差がありますが、激痛の場合は起きていられないという事もあるようです。
後頭神経痛の多くは大後頭神経の神経に沿った痛みの出方をすることが多いです。症状は後頭部を中心に、側頭部まで及ぶ鋭い痛みが主な症状です。突発的な症状と持続的な症状に分かれます。突発性の後頭神経痛では、目の周辺にも痛みがあらわれる事があります。
- 神経の走行に沿った痛みが出るので、上下に動くことが後頭神経痛の特徴
後頭部の髪の生え際などを押さえるとそこから縦に痛みが走る感じがわかるそうです。
顔や口腔内の痛みを引き起こす三叉神経と大後頭神経は関わりが深いので、
「大後頭神経三叉神経複合体」という部分に刺激が入るようになると眼球の奥にある三叉神経の領域の痛みも併発してしまう可能性もあるようです。
痛みは長いと数時間、短い場合は一瞬に電気が走るような痛みが出るようです。
これが長い場合は1週間ほど続くようですが、その後軽快するとされています。
後頭神経痛は、後頭部の神経が刺激されることで痛みが生じる頭痛です。後頭部には、後頭神経という神経が後頭部の真ん中付近から頭頂部にかけて左右1本ずつあります。
ストレスにより周囲の筋肉が緊張し、後頭神経を刺激することが原因で頭痛を生じさせます。長時間のパソコン操作、猫背などの元々の姿勢に問題がある場合や肩こりがあるなどの人が後頭神経痛になりやすいと言われています。
後頭神経痛の症状の特徴は、後頭部にズキズキ、キリキリとした痛みが生じ、耳の後ろ側にまで痛みが生じます。雨が降る前に痛みが発生することもあるのです。
後頭神経痛と偏頭痛のちがい
後頭神経痛の症状を、偏頭痛と間違う人が少なくありません。偏頭痛にように、後頭神経痛も頭の片側だけにあらわれることがあるからです。正しく対処するためにも、後頭神経痛と偏頭痛の違いを理解しておきましょう。
後頭神経痛は、偏頭痛と似たズキンとした強い痛みが何度も生じる疾患です。しかし後頭神経痛の痛みには規則性がないのが特徴です。偏頭痛のように、脈拍に合わせて規則正しいリズムで後頭神経痛は痛みが生じるわけではありません。
また後頭神経痛は、偏頭痛のように、頭痛といっしょに吐き気があらわれることもありません。
偏頭痛では、視界に光がちかちかする神経異常の症状が前兆としてみられることがよくあります。しかし後頭神経痛ではこうした前兆はみられません。
後頭神経痛の予防法
姿勢のゆがみが後頭神経痛をひきおこしている場合は、猫背を直したり、肩付近のこりをほぐしたりすることで症状は改善します。
長時間のパソコン作業やデスクワークをする人は、1時間に1度、背筋をのばして姿勢を正すようにしましょう。自分で就寝前にストレッチをしたり、整体をうけたりすることも後頭神経痛の予防に効果的です。
ただ頚椎に疾病によるゆがみが生じている場合は、専門家の指導で首の骨のゆがみを直すといいでしょう。頚椎椎間板ヘルニアや変形性頚椎症などの疾病を治すことで、後頭神経痛が完全に治癒することもあるようです。
まとめ
後頭神経痛は症状などの所見からだいたいは判断できるようですが、画像検査で脳の疾患など重大なものを除外し、感染症かどうかの確認をすることが必要とされていますので、痛みが強かったり長引く場合は自己判断せずに医療機関を受診しましょう。
平均的に長期間持続しないと言われている後頭神経痛ですが、上述したように頭の位置不良による事が要因になっています。最終的にこの状態を改善しないと再発や違う症状が出て来てもおかしくありません。
もし、そうなれば残りの人生は、不安と苦痛の時間が多くなってしまいます。
そうならない為に、そして今よりも豊かな人生になる為に根本的に改善を目指した方がいいと思いませんか?
あなたが後頭神経痛だけでなく他の症状でもお困りになっていて、根本的な解決を希望される場合は、いつでもご相談下さい。
少しでもあなたのお役にたてれば幸いです。