過敏性腸症候群を発症する心理的な原因・誘因

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群は、器質的な異常がないのに腹痛や不快感、下痢や便秘といった症状が慢性化している疾患です。

腹痛を伴った下痢の症状が、いつどこで生ずるか予測できないストレスは、通勤や通学時など移動の場合だけでなく、仕事における重要な局面や試験など、日常生活だけでなく人生にも影響を及ぼすことにもなり得ます。

何が原因で過敏性腸症候群を発症するのでしょうか。ここでは過敏性腸症候群を発症する心理的な原因や誘因について説明していきます。

過敏性腸症群の大きな原因はストレス!

過敏性腸症候群の主な原因はストレスだと言われています。ストレスと言っても形は様々ですが、職業的にストレスを感じやすい場合や、性格的にストレスを感じやすい人などに多くみられる傾向があります。

職業的には、電車の運転士など行動を制限されやすい職業の方、性格的な傾向としては、神経質、完璧主義、緊張や不安感の強い人などが多いようです。
さらには過剰適応と言われる頑張りすぎる真面目な人も多く、過敏性腸症候群の症状が出て初めて、自分が頑張りすぎていたと気付く人も多いようです。

過敏性腸症候群には「下痢型」「便秘型」「混合型」がある

トイレ

過敏性腸症候群の判断基準は、『機能性消化管疾患診療ガイドライン2014』によると、お腹の痛みや不快感が過去3ヶ月中の1ヶ月の間に少なくとも3日以上あり、かつ以下のうち2項目以上の特徴を示す場合に該当するとされています。

"(1)排便によって改善する"
"(2)排便頻度の変化で始まる"
"(3)便の形状の変化で始まる"

排便頻度や便形状の変化としては、下痢になりやすい「下痢型」、便秘になりやすい「便秘型」、両方を繰り返す「混合型」があり、一番多いのは「下痢型」と言われています。
そもそもなぜ過敏性腸症候群では下痢や便秘がおこるのでしょうか。
下痢型、便秘型それぞれのメカニズムを解説します。

大腸の蠕動運動が過敏になっている「下痢型」

食べ物は胃に送られると胃酸によって消化され、十二指腸を経て小腸へと進む過程で、体内に吸収されていきます。
小腸で出た内容物の残りカスが大腸へと進み、大腸で水分吸収されたものが便となり排泄されます。

過敏性腸症候群の下痢型の場合は、大腸の蠕動運動がストレスの影響により過敏になりすぎたために水分が体内に十分吸収されず、水分量の多い便、すなわち下痢が排出されている状態です。

大腸の蠕動運動が減少している「便秘型」

一方便秘型は下痢型の逆で大腸の蠕動運動が減少することで、内容物が腸にとどまり続け、その間水分を吸収することで便が固くなり出にくくなることでおきます。
症状は逆ではあるものの、どちらの症状も腸の蠕動運動の異常によって引き起こされるため、過敏性腸症候群とはストレスによる腸の運動異常だということが言えるわけです。

参考:『過敏性腸症候群(IBS)』日本消化器病学会

脳は自律神経を介して腸にストレスを伝えている

ストレス

それでは、なぜストレスが腸の蠕動異常を引き起こすのでしょうか。
腸と脳は「脳腸相関」といって、密接な関係があります。「腸は第二の脳」と呼ばれ、脳からの指令なく独自に活動はできるのですが、一方で腸には脳と同じ自律神経が分布しており、脳と腸は自律神経を介して繋がっているのです。

多くの動物でもストレスを感じるとお腹が痛くなり下痢をします。これは脳が自律神経を介して腸にストレスをダイレクトに伝えている表れです。
つまり腸の不調を整えるには脳がストレスを感じないようにするのが最善で、脳がストレスを感じなければ腸も過敏に反応しないメカニズムなのです。

慢性化した過敏性腸症候群になると、この「脳腸相関」によって、より小さなストレスにも過敏に反応してしまうのでやっかいなのです。悪循環を引き起こさないためにも、早い段階でストレスに気付くことが大切なのです。

まずはストレスの原因を見つめ直すことが大切

以上、過敏性腸症候群を発症する心理的な原因について解説してきました。
ストレスを感じる原因は人によってさまざまですが、一度、過敏性腸症候群を発症すると、いつどこで腹痛や便意をもよおすか分からないストレスが悪循環を引き起こす原因にもなります。

脳と腸は密接な関係にあるので、まずはストレスの原因を見つめ直すことが解決の糸口になるのではないでしょうか。

\この記事は私が書きました/

氏永 真司

氏永 真司

大阪市福島区MITO整体院
院長 氏永 真司(うじなが しんじ)

・柔道整復師
・鍼灸師
・整形外科付属の整骨院2店舗で院長として勤務

整形外科付属の整骨院で勤務している時に、痛みが出ている部分だけの施術には限界があることに気づきました。筋肉や骨盤、背骨の調整だけでなく内臓、静脈、リンパ、経絡などを含めて全身のバランスを調整することにより痛みが自分で改善できるようになります。

もし、あなたがマッサージや骨盤矯正を受けても痛みが改善しないのであれば、ぜひ当院にご相談ください。

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