「胸郭出口症候群はどうしたら治せるの?」
「自分でできる治し方はある??」
胸郭出口症候群の症状が出ている場合は傷を治すのとは違い誰も正確にはわかりません。
しかしテスト法などで結果が出た場合にはこれと決めて対応できます。
ここでは、胸郭出口症候群の治し方を紹介していきますね。
症状にお困りでなんとかしたいとお考えのあなたの参考になると思います。
胸郭出口症候群になりやすい姿勢
胸郭症候群になりやすい姿勢は大きく分けて3つあります。
- 背骨が丸まり頭部が前方に突出した姿勢
気づかないうちに背中が丸くなり、頭が前に出た座り方で長時間仕事などしていませんか?
この姿勢を長期間続けていると首の筋肉は緊張したままになっています。
なぜなら首と顔の重さを、
ここで取り上げる胸郭出口症候群の原因とされる斜角筋群も、この首を支えている筋肉に含まれています。
常にこのような姿勢でいると、首と頭を支えるために緊張しっぱなしの斜角筋が、神経や血管の通り道である隙間を狭くして、圧迫して腕や背中に症状が出る可能性は非常に高くなりますね。
この状態はどんな姿勢、骨格の構成の方にも当てはまってきます。
なので、頭が前に移動している場合は位置の改善が不可欠になってきますので要注意ですよ。
- いかり肩
いかり肩の場合は、斜角筋隙という神経や血管の通り道が狭くなりやすいため、胸郭出口症候群になりやすいと言われています。
鎖骨や第一肋骨や肩甲骨が高い位置にあるため自然と隙間を狭めやすくなっているんですね。
体の構造上、生まれつきの方もおられますが、常に肩に力が入ってしまいこのような状態が癖になってしまっている場合も多いです。
この時、重力により鎖骨や第一肋骨、肩甲骨が下方に引き下げられる力に対して、頸部の筋肉が強い力で引き揚げているために生じていると考えられます。
そのため頸部の筋肉は発達し過ぎてしまい、斜角筋隙が狭くなり、神経や血管が圧迫され、胸郭出口症候群の症状が出やすい状態になっています。
こういった方は、特に斜角筋群の筋肉を緩めることができれば症状は改善しやすくなります。
- なで肩
この場合の胸郭出口症候群の症状が出ている方が最も多いとされています。
なで肩の人は肋鎖間隙での障害が多いです。
なで肩の場合は、いかり肩とは反対に、鎖骨や第一肋骨や肩甲骨が低い位置にあります。
これはいかり肩とは逆で、重力により、鎖骨や第一肋骨や肩甲骨が下方に引っ張られる力に負けている状態と考えられます。
第一肋骨は胸骨や肋間筋などにより支えられておりそこまで重力の影響で下方に引っ張られることはないのですが、鎖骨は宙に浮いている部分が多いため、重力で下に引っ張られる力の影響を受けやすいです。
そうすると、第一肋骨と鎖骨で構成される肋鎖間隙が狭くなり、その部分を通っている神経や血管が圧迫され胸郭出口症候群の症状が出やすくなるというわけです。
こういった方は、肩甲骨や鎖骨を引き上げる作用のある僧帽筋の筋力トレーニングなどを行うと症状が改善しやすいです。
胸郭出口症候群の症状を改善するためには、まずはどこの隙間で障害が起きているかえお特定して、原因となっていそうな生活習慣や、姿勢を改善していく必要があります。
特に生活習慣に関しては、しばらく症状の出ている腕で重いものを持たないようする、パソコンやスマートフォンを時の使用する時の姿勢を気を付ける、だけで症状が軽減したりもしますのでできる事から始めましょう。
自分で改善しようにも仕事の関係上難しいという方はやはり専門家に相談して、一緒に改善していくことをおすすめします。
胸郭出口症候群のセルフストレッチ
斜角筋のストレッチ
- 椅子に座り、右手で椅子の座面を持って身体を安定させる。
- 姿勢は正したまま、左斜め下前方向に頭を倒してストレッチをかける。
- 次に頭を左真横に倒してストレッチをかける。
- 次に頭を左斜め後方向に倒してストレッチをかける。
- これを左右同様に、各30秒~1分ストレッチしましょう。
- ポイントとして、呼吸を止めないことと、強く伸ばさずに少し伸びてると感じるところでキープすることです。これを1~2時間おきにおこなうと良いでしょう。肩こりを感じる方にも効果的ですよ。
小胸筋のストレッチ
- 腕を90°挙げて壁などに当てる。
- 腕を当てたまま、体を腕と反対方向を向く。
- 痛みが無く、胸が伸ばされていると感じるところで30秒間キープする。
胸郭出口症候群のツボマッサージ
痛みや痺れの症状が軽減する場合は、継続して行ってみてください。
- 中府(ちゅうふ)
「中府」は鎖骨の外側の端にある骨の突起(烏口突起)から指一本分下にあるツボです。ちょうど小胸筋の上に存在していることから、中府をマッサージすることで小胸筋のリラックス効果が得られます。
また、中府は肺の経絡(けいらく)に属するツボとされています。胸郭出口症候群の方では、手の痺れなどの症状以外にも呼吸の浅くなっている方も多いので、深呼吸しながら優しく押さえてみましょう。
- 気海(きかい)
全身の気を補う効果があると言われるツボです。
東洋医学的な観点からも、呼吸は全身に気を運搬するための活動でありこれがうまくいっていないと、生命活動を行うためのエネルギーが不足する要因となると考えられています。
ここは優しく押さえるだけで大丈夫です。手を温めてから触るとより良いですよ。
こうしたツボへのマッサージや首のストレッチ、深呼吸を合わせてすると効果的です。ぜひ試してみて下さい。
食事
- 必要な栄養を取る
- 不必要なものは取り過ぎない
ことです。
食事は毎日のように食べていることなので、からだへの負担がかかりやすいです。
まずは、栄養素をバランスよく摂取するように心がけましょう。
そして、食べ過ぎや早食いに注意して、腹八分目で終わりにしましょうね。
睡眠
睡眠不足や、睡眠の質が低下していると、睡眠をとったとしても疲労が完全に抜けきらず、どんどん蓄積されていき肩こりや腰痛、頭痛などの症状が起こってしまいます。
これは、自然治癒力に大きく関係してきます。
睡眠の効果としては、下記のようになります。
- 脳と肉体の修復
- その日起きたことの整理と定着
脳とからだの修復とは、睡眠状態に入ると、成長ホルモンなどの様々なホルモンが分泌され、体の矯正や損傷部位を修復する作業が行われます。
起きている間に大きな負担があると細胞が傷つき機能低下を起こしてしまいます。その機能を回復するのが、睡眠中なんです。
睡眠中に効率よく新しい細胞を生まれ変わらせているんですね。
ストレスなどの精神的な問題も脳の情報となってきます。
ストレスは美容や健康にも影響しますので、ストレスを溜め込まないことも重要です。
睡眠をとることでストレスになっている情報も整理されるため、からだへの負担も減ってきます。
- 食事は寝る3時間前には済ませる
- お風呂は40°から43°にする
- 光の調節
この3項目は良い睡眠には必要な事なので心がけましょう。
運動
効果としては、
- 血流を良くする
- 脳を活性化する
- 体内でミトコンドリアを生成する
- 骨の生成がスムーズになる
- 心肺機能の低下防止
このように、適度な運動は体に良い影響しか及ぼしません。
普段あまり運動をしていない方は、少しずつ運動を始めてみませんか?
日常生活の改善
毎日の生活でいえば、デスクワークの場合は背中が丸まらないように、モニターの高さをできるだけあげて目線をおこし、キーボードをなるべくお腹の前にもってくることで肩を巻き込まないようにできるので効果があります。日々の負担を減らせるといいですね。
椅子の高さも大事です。膝は90°になるといいです。
日頃の姿勢を注意しよう
胸郭出口症候群は猫背で肩も前に出てしまい、うなだれるような姿勢だと起こりやすくなります。
デスクワークやスマホの見過ぎで頭が前に出て背中が丸くなっている姿勢がまさにその姿勢ですね。
いつも片側に重たいショルダーバックをかけている人も要注意です。
重たさによって肩甲骨が下にさがってしまい、首や肩甲骨をつないでいる筋肉を常に伸ばしている状態となります。
『なで肩』の人は胸郭出口症候群になりやすいとお伝えしましたが、荷物を下げている事で常になで肩の状態を作ってしまっている事になるので注意しましょう。
長時間同じ姿勢を取らない
パソコン作業などの場合、、1時間に1回は休憩を取りましょう。肩や首、腕を回したり、背筋を伸ばしたりと、ストレッチをすると効果的です。
正しい姿勢を保つ
座る時は、あごを引いて背すじを伸ばすと、頚椎が自然なカーブを描き、負担が少なくなります。正しい姿勢は疲れにくいため、日頃から意識しましょう。
冷えを解消する
首や肩が冷えると凝りの原因なります。スカーフや肩掛けなどで冷房が直接当たらないようにしましょう。
同じ腕で荷物を持たない
荷物をかける時、どうしても安定感のよい側にかけがいです。しかし、いつも同じ側に荷物をかけていると負担が偏り、胸郭出口症候群になりやすくなりますから、できる限り交互にかけるようにしましょう。
まとめ
当院にも「胸郭出口症候群」の患者様は多く来院されています。
原因は胸郭出口の部分の圧迫だけという方はあまりおられず、血液循環の低下、内臓疲労により姿勢が崩れていて圧迫されやすい姿勢になっている方がとても多いです。
当院ではそうなってしまった体を調整し負担のかからない方法であなたの症状を改善するお手伝いができます。全身症状に目を向けて調整していくことで、今後不安なく生活できるようにしていきますのでご安心ください。
あなたがもし、今ある症状を根本的に解決したいという場合はいつでも当院にご相談ください。
この記事を通してあなたの改善のお役にたてれば嬉しく思います。
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