引越しの作業をしてたら、ぎっくり腰になってしまって動けない。でも明日は、重要な会議があるので仕事は絶対に休めない。どうしよう?
あなたはこれに似た経験はありませんか?
そんな時はどうしますか?じっと安静にした方が良いのか、動いた方が良いのか、どうしたら良いのか迷ったことはありませんか?
今回は、突然のぎっくり腰になってしまった時の、治し方の疑問についてご紹介していきます。
そもそもぎっくり腰とはどんなの?
ぎっくり腰は、腰に負荷がかかった瞬間に、激痛が走る疾患です。人によっては、立てなくなる場合もあります。ぎっくり腰の典型的な例としては、重たい物を持ち上げた瞬間に、腰に激痛が出て動けなくなります。しかし、痛みの出方は、突然激痛が出るだけではなく、徐々に痛くなってくる場合もあります。ぎっくり腰は、その痛みの様子から、欧米では「魔女の一撃」とも言われています。痛みの程度は人それぞれで、痛みは、数日で良くなってきますが、数ヵ月続くと慢性的な腰の痛みに移行することもあります。
腰椎椎間板ヘルニアなどの初発症状で、ぎっくり腰のような症状が出ることもあります。
なぜぎっくり腰になるの?
ぎっくり腰の原因は様々です。しかし、ぎっくり腰の場合は完全には解明されていないのです。
- 急な過負荷
- 筋肉の疲労
- 筋力低下
- 筋肉の柔軟性の低下
- 筋肉のバランスの崩れ
- 身体の歪み
- 姿勢
- 体の使い方
- 体の冷え
- ストレス
- 内臓由来
ぎっくり腰はどんな症状が出るの?
ぎっくり腰の症状は人によって様々で、腰からお尻にかけて痛みが出ることが多いです。
- 痛くて一歩も足が出ない
- ゆっくりならなんとか歩ける
- 痛くて起き上がれない
- 寝返りが痛くてできない
- 前かがみや後ろに反らすと痛い
- 体の向きを変えると痛い
- 椅子に座ろうとすると痛い
- 咳やくしゃみをすると腰に響く
- 違和感から始まり徐々に激痛になってきた
- 冷や汗が出る
などぎっくり腰の症状は様々です。
ぎっくり腰の治し方に対する疑問
ぎっくり腰になると、痛みがきつく、動くのもつらいので、どうにか早く治したいと思うはずです。この治し方が良い、この治し方はやらない方が良いなど、最近では、情報源が増えた影響で、たくさんのぎっくり腰の治し方に関する情報が錯綜しています。では、実際のところはどうなのでしょうか?
やっぱり安静にした方が良いの?無理してでも動いた方が良いの?
ぎっくり腰の治し方は、痛みが出た直後は安静にした方が良いです。しかし、何日も安静にしすぎると逆に、治りが遅くなってしまうという報告もあります。なので、ぎっくり腰の治し方は、動かせるところは動かす、動ける範囲で動くことを心がけた方が良いです。
例えば、痛みが強くて座ってられない場合は、横になって安静にして大丈夫です。横になった状態で、足首は動かせると思うので、足首を動かす。上向きで寝れる場合は上向きで寝て、膝を立てます。そのまま膝を左右に倒せるなら、ゆっくりと動かして腰を捻るようにしてみましょう。このような治し方があります。ぎっくり腰の場合は痛みが強く出る場合があるので、無理はしないようにしてください。
日常生活も痛みの加減をみながら、動ける範囲で生活して下さい。ずっと寝るのはぎっくり腰の治し方としては良くないです。
整体は効果があるの?
整体で、骨盤や背骨の歪みを整えることは、ぎっくり腰の治し方としては効果的です。骨盤や背骨に歪みがあることで、その周囲の筋肉は、左右の硬さのバランスが崩れてしまいます。筋肉が硬くなると血流が悪くなり、筋肉としての機能も低下します。そして、歪みは姿勢にも影響が出ます。姿勢が悪い状態だと、動きの効率が悪くなるのです。つまり、腰に負担がかかりやすくなるということです。ですので、歪みのある背骨や骨盤を整えることで、体のバランスが整い、日常的な動作での負担が軽減されます。ということは、腰への負担も軽減され、改善につながります。ぎっくり腰の治し方として、歪みを整えることは非常に大切です。
歪みは、背骨や骨盤はもちろんですが、肩の高さの違いや、腰の反り具合、頭の位置なども調整も必要です。人間の体は、全身つながっているので、腰以外に歪みなどの原因があることで、結果的に腰に負担がかかってることが多いのです。ぎっくり腰になった時は、全身の状態をきちんと評価して、原因に対して調整することは非常に重要です。
コルセットは巻いた方が良いの?
コルセットは痛みが強い時に巻くとぎっくり腰には効果的です。なぜコルセットと巻くと楽かと言うと、腹圧を上げることができるからです。腹圧は腰を安定させます。本来はお腹周りの筋肉が、このコルセットの役割をして腹圧を保っているのですが、これらの筋肉が弱くなると、腰には負担がかかりやすくなるのです。なので、コルセットの使用は腰への負担を軽減させる効果はありますが、治し方というよりも対処法になります。逆にコルセットに頼っているとお腹周りの筋肉が弱くなってしまうので、外せるときは外しましょう。
コルセットを巻くときのポイントは、左右の骨盤を締めるように巻いてください。
ストレッチは効果的?どんなストレッチをやれば良いの?
ぎっくり腰になった時は腰はもちろんですが、腰以外の筋肉も硬くなります。なので、正しいやり方で、痛みが出ない動きのストレッチはぎっくり腰の治し方としては効果的です。無理をしたり、やり方を間違えるとかえって痛くなることがあるので注意して下さい。
腰に関係する筋肉で代表的なのが、腸腰筋と大腰筋という筋肉です。ぎっくり腰になった時のこれらの筋肉の効果的なストレッチをご紹介します。
立ってやる方法
まず、椅子に片足を乗せます。乗せた足を曲げていき、膝と胸とつけるように近づきます。反対の足は曲げずに伸ばしたままで、上半身を起こして軽く反らします。この時に意識するところが、伸ばしている方の股関節の前からお腹にかけてと、曲げた方のお尻から腰の筋肉を意識します。伸びている感じがしていればオッケーです。
寝てやる方法
寝た状態で行う場合は、上向きで寝て、片方の足を曲げて、膝を胸につけるように手で抱え込みます。反対の足は伸ばしたままで上に浮かないようにしてください。これも意識するところは同じです。
決して無理をしないように注意して下さい。
ストレッチ以外に何か他の方法はあるの?
ストレッチ以外に自宅でできるぎっくり腰の治し方としては、いわゆる「筋トレ」です。筋トレと言っても、ジムでがっつりするものではなく、姿勢を安定させるだけです。この時に鍛える筋肉は、体幹のインナーマッスルという筋肉です。先ほどご紹介した、コルセットの役割をしてくれる筋肉なので、機能低下は腰への負担につながります。
方法としては、まず、足の裏が床について膝が90度になる椅子に座ります。そして、骨盤を立たせるように姿勢を正します。この状態で、頭を数センチ上に少し上げるように姿勢を伸ばします。背骨を縦に伸ばす感じです。この時に、お腹の下の部分に力が入るのを感じて下さい。腰を反らないように注意してください。この状態で、深呼吸をします。ポイントは、息を吸う時と、吐くときにお腹が前に出過ぎず、引っ込み過ぎず一定に保つように意識をします。これを繰り返し行います。痛みが出る場合は回数を減らすか、中止して下さい。やり終わった後に痛みが残らなければ大丈夫です。
冷湿布と温湿布はどっちを貼れば良いの?
ぎっくり腰の治し方のひとつに湿布があります。冷湿布や温湿布には、冷やす効果、温める効果はほとんどなく、皮膚の温度が少し変わるくらいです。冷湿布には、メンソール成分が入っているために冷たく感じます。温湿布には、トウガラシに含まれる、カプサイシンという成分が入っているため温かく感じます。ですので、気持ち良いと思う方を貼ってください。湿布を貼るタイミングは、お風呂上りが、皮膚が清潔な状態になっているので効果的です。
冷やした方が良いの?お風呂は入るとよけいに痛くなる?
一般的には、ぎっくり腰になった2~3日は炎症期と言って、痛みが強く、炎症が起きている状態なので、温めると良くないと言われています。なので、お風呂は控えるか、シャワーのみの方が良いと言われています。しかし、お風呂で温めることで、ぎっくり腰が緩和することもあるのです。これは、ぎっくり腰によって筋肉が硬くなり、血流が悪くなっている状態のところに、温めて血流を促進させることで、痛みの緩和につながるということです。もちろん、お風呂に入ることで、痛みが悪化する場合もありますので、治し方としてどちらが正解かは、一概に言うのは難しいですが、実際に試してみて、体の反応がどう出るかだと思います。
冷やす場合は、ビニール袋に氷を何個か入れて水を少し入れます。袋の中の空気を抜きながらくくります。痛みのあるところに薄いタオルを敷いてその上に乗せて下さい。10分~20分ほど冷やします。これを1日に何度か繰り返してください。もし、お風呂に入って、悪化した場合は、このように冷やしてみて下さい。
注射は効果があるの?
ぎっくり腰になって病院へ行くと、だいたいの場合は、注射を打って薬と湿布が処方されると思います。注射はブロック注射(硬膜外ブロック)を打ちます。効果としては、効く人効かない人、1日しか効果のない人、1週間効果のある人など様々です。注射後に痛みが取れたからと言って腰に負担がかかることをすると、注射の効果が切れた時に、痛みが悪化している場合があります。注射後、痛みが取れても治ったわけではないので、無理はしないようにしてください。
痛み止めは飲んだ方が良いの?
痛み止めでよく知られているのが、「ロキソニン」や「ボルタレン」です。痛み止めを飲むと、腰の痛みが楽になると思います。絶対ではないので、痛みが変わらないという場合もあります。痛み止めも、治す薬ではないので、薬を飲んで痛みが楽になっても無理をしてはいけません。痛み止めの効果が切れた時に、よけいに痛くなることもあるので、気をつけて下さい。
まとめ
いかがでしたでしょうか?これらの治し方は、効果の出る人もいれば出ない人もいます。温めると楽になる人もいれば、よけいに痛くなる人もいます。人間の体には正解がなく、それだけ複雑ということですね。ただ、整体で、体の歪みを整えたり、ストレッチや筋トレ、血流の促進はぎっくり腰を治すうえで非常に効果的です。ぎっくり腰になってからではなく、普段から体をメンテナンスすることは大切ですね。
\この記事は私が書きました/
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