パニック障害や不安障害の本当の原因をご存知ですか?

パニック、不安症は心の問題だけなのでしょうか?

幼少期に強いストレスを感じる出来事が続き、それが原因で今でも何かのタイミングで動悸や息苦しさも強く感じるのでしょうか?

社会人になり環境や生活習慣の変化にすぐに馴染めなかった。。。

仕事が忙しく心も体も休まらない。。。

このようなお話は大変多く聞きます。確かにストレスを感じたり、慣れない生活で疲労する事も大きな要因だと捉えています。

ですがこれだけが全てでは無く、もっと要因が隠れているのです!

確かに、パニック障害・不安障害の原因はストレスや過去の辛い体験が原因であるケースは実際にあります。しかし、息苦しくなったり不安になる原因のほとんどは、自律神経と血流の異常です。この原因を改善出来なければ改善するのにとても時間がかかってしましまいます。

相談にこられる多くの方は、

「検査をしても特に身体的な異常が見つからなかった。」

とのこで。だから、心の問題だろうという判断のようです。

しかし、よく考えてみましょう。走ったときに息苦しくなる。怖い思いをした時に動悸がする。こういうのは、体の当たり前の反応で不思議でもなんでもありませんよねえ?

体に起こっているのは、走ってもいなければ怖い思い出もしてないのに息苦しくなったり、動悸がしたりするということです。これは体の反応としては普通の状態ではありませんよね?では、何が原因なのか?

答えは自律神経の働きが問題なのです。

ストレスや辛い体験で突然の恐怖や不安を感じるようになることは確かにあります。

人間の体はストレスを受けたぐらいでおかしくなるほど弱くはありません。

パニック障害・不安障害の原因とは?

パニック障害・不安障害の大きな原因は、迷走神経と交感神経の部分的な緊張です。

それだけ??って感じですが、これだけでは意味がわからないと思うので順に説明していきますね。

迷走神経とは

背骨のそばを通っている神経です。

内臓の働きをコントロールしている神経だと考えてもらうとよいでしょう。パニック障害・不安障害で動悸や息苦しさを感じるのは、迷走神経が心臓や呼吸の働きに深く関わっているからです。

たいていの場合、息切れや動悸のする、不安を感じるという方は胸椎の横を走行している迷走神経に強い緊張がでてきますね。

このように迷走神経が緊張をしすぎると体に様々な問題が起こります。不安、パニックというと、交感神経の緊張がすべての原因と考えられているようですが、実際は副交感神経の緊張も深く関係しているのです。

もう1つの原因となるのは、交感神経の部分的な緊張です。

この部分的な緊張というのがとても重要です。体は緊張したときに、体全体が一様に緊張するわけではありません。緊張が強くなっても、部分的な緊張であり、ほかの部分はゆるんでいる事が普通です。全身が緊張しているというのは、死体ぐらいと言ってしまってもいいでしょう。この事を理解していないと大きな勘違いをしてしまいます。

この部分的な緊張ですが、交感神経の働きが悪くなったときに起こります。

「不安、パニックは交感神経の緊張が原因ですよ。」

とよく言われます。

確かに、それは間違いではないのですが、その緊張は部分的なもので全体としては、交感神経の働きが悪くなった時にそのような状態になります。

自律神経の問題というと、交感神経が高まりすぎ、副交感神経の働きが悪いと単純に考えてしまいがちですが、実際はもう少し複雑なのです。

ちょっと例をあげてみましょう。

「子供の頃、明日が遠足だということで楽しみで仕方ないからなかなか眠れないでいた。」

こんな話は誰でも聞いたことがあるでしょうし、実際に経験したことがある人もたくさんいることでしょう。これは期待のあまり交感神経の緊張が高まったせいで起こるのですが、

「遠足が楽しみすぎて、息苦しい、動悸がする、不安や恐怖を感じる。」

そんな方はいないのではないでしょうか??

単純に交感神経が高まったことが原因で不安やパニックになるのではないとうことです。

不安、パニックの原因は、迷走神経あるいは交感神経が部分的に強く緊張してしまっていることです。たいていの場合、交感神経、副交感神経、両方のバランスが悪くなっていますので、この状態を全体的に改善していくことで今の状態から改善にむかっていくのが分かると思いますよ。

では、どうしたらいいのか??

対処法としては、心理療法や抗不安剤などが提案されます。

しかし、人間は少なからず不安を感じながら過ごしています。不安を持たずに過ごしている人間はいません。

自律神経を調整する為には??

自律神経とは??

自律神経は、代謝・循環・消化・発汗・心拍・排尿・排便などの機能を正常に保つようにコントロールしている神経です。自律神経は、感覚神経や運動神経とは違い、私たちの意思とは関係なく、24時間常に自動的に働いています。自律神経は無意識下で働くため、自分でコントロールすることはできませんが、人間の生命維持において、必要不可欠な神経なのです。

その自律神経は、交感神経副交感神経に分けられます。

交感神経

交感神経が優位になる時は、主に日中、仕事やスポーツをしている時など、興奮状態や緊張状態にある時などです。つまり、交感神経が優位に働くことで、体を活動しやすい状態にしてくれているのです。交感神経が優位に働くことで、心臓や血管、血圧などをコントロールして、全身の細胞に栄養や酸素の供給量を上げて、体が動きやすい状態にしてくれているのです。また、疲労やストレスが溜まってくることでも交感神経が優位に働いてしまい、身体が常に緊張状態になってしまうのです。

副交感神経

副交感神経が優位になる時は、主に夜間で、食事の時や、入浴中、休息時、睡眠時などで、リラックス状態にある時です。副交感神経はリラックスの神経です。

睡眠時は、副交感神経が活発になることで、ゆっくりと大きな呼吸になります。血管を拡張させて、心拍を抑制し、血圧を下げることで、ゆっくりと血液を循環させます。

これらの自律神経は、常に互いにバランスを保ちながら、体が正常に機能するように働いているのです。

生活習慣の乱れや、人間関係、仕事での責任・プレッシャー、不安、失敗、死別などの精神的なストレスなどによって自律神経が乱れ、交感神経が常に優位になってしまうことで、副交感神経が活動しにくくなり、常に身体が興奮・緊張し、リラックスができない状態になってしまうのです。

シニアの男女

  • ストレス発散
  • 食生活の見直し
  • 朝日を浴びる
  • 運動

ストレス発散

ストレス社会とも言われる現代で、ストレスを溜めないようにする事は簡単なことではないかもしれません。なので、定期的にストレスを発散する、自分なりの方法を知っておくことが大切です。

ストレスの発散方法といっても、人によって違います。休日に家族とゆっくり過ごしたり、友人と買い物に行くことがストレス発散になる人もいれば、趣味の音楽やスポーツをすることがストレス発散になる人もいます。特に趣味もなく、休日にゴロゴロした生活を送っていると自律神経は整いにくくなります。そういう人は、何か趣味を見つけることをお勧めします。

食生活の見直し

食生活の見直しは大切です。栄養バランスの摂れた食事を1日3食摂ることが理想的です。

栄養バランスの摂れた食事とは、「一汁三菜」とすることです。これは、主食、汁物、おかず(メイン1品、小鉢2品)というような、和食のイメージです。これを意識することで、糖質、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルをバランスよく含んだメニューに近づけることができます。

食事の栄養素が体を作るので、食べる物によって体の状態は変わります。

朝日を浴びる

朝は決まった時間に起床して、日光を浴びることも大切です。日光を浴びることで、メラトニンとセロトニンと言うホルモンの分泌を促します。

セロトニン

セロトニンは、心と体のバランスをコントロールする働きがあります。「幸せのホルモン」とも言われており、精神的な安定やストレスの抑制に作用するホルモンです。

メラトニン

メラトニンは、体内時計を整える働きがあり、眠気を促す作用があります。メラトニンは、朝日を浴びて約15時間後に分泌が始まります。朝日を浴びることによってメラトニンの分泌が減少し、脳が睡眠状態から覚醒状態へと切り替わるのです。そして、夜に分泌量が増えて自然と眠くなります。

運動を取り入れる

ウォーキングや軽い運動は、自律神経を整えるのに効果的です。特に朝に行うとより効果的です。朝日光を浴びることで、体内時計が整いやすくなるので、自律神経に対してもいい影響を与えてくれます。

また、運動することによって、「セロトニン」の分泌が増加します。

  • 水泳
  • ウォーキング
  • ジョギング
  • 散歩
  • ラジオ体操
  • ストレッチ

などあります。

激しい運動をする必要はありません。有酸素運動を、30分~1時間以上を2~3日に1回、定期的に行うことで効果が期待出来ます。

運動をすると、筋肉が伸長・収縮するので、血流循環や代謝が良くなります。さらには、運動によって呼吸が増えることで、全身の細胞に酸素を供給できます。こういった効果によって、身体はリラックスし、ストレス発散にもなり、自律神経が整いやすくなるのす。

姿勢と左肩部分の血流がとても大事

このように自律神経に悪影響が起きて症状がなかなか改善しない方の場合には姿勢と左肩部分に血流がとても重要になっています。

理想的な姿勢

理想的な姿勢は、横から見て、くるぶし、膝関節、大転子(股関節)、肩峰(肩)、耳が一直線になる姿勢が良いとされています。不良姿勢は、この線上にずれが生じた状態です。

男性

不良姿勢でのデスクワークや、腹筋の衰えから反り腰になってしまうことで、骨盤の傾きが変わります。骨盤が前に倒れすぎたり、後ろに倒れすぎると、その上にある脊柱に影響が出てきます。すると、脊柱の正常なS字状のカーブが崩れてしまいます。

脊柱の中や周囲には自律神経を含め、たくさんの神経が通っており、脳からその神経を伝ってたくさんの指令が出ています。脳から出る指令は、内臓や筋肉など、体のあちこちに神経伝達される事によって、体を動かしたり、呼吸をしたり、健康を維持することができています。その指令が上手く伝達されなくなると、体に様々な不調が出てきてしまいます。脊柱はその神経伝達の通り道となっているのです。

正常な脊柱のカーブが崩れてしまうことで、神経の伝達に不具合が生じてきます。自律神経の場合は、本来バランスよく作用することで、体の状態を保っているのですが、自律神経のバランスが乱れてしまうと、血の調整にも影響が出てくるのでとても重要になるのです。

この状態を改善する事で姿勢・自律神経・血流が正常に戻りやすくなり症状の改善にも繋がります。

あなたの身体はどうですか?生活習慣はどうでしょう?

この記事を読んで頂いた事をきっかけに今日から少しずつでも変えていけると良いですね。

それでもなかなか改善せずにお困りでしたらいつでも当院にご相談下さいね。

\この記事は私が書きました/

氏永 真司

氏永 真司

大阪市福島区MITO整体院
院長 氏永 真司(うじなが しんじ)

・柔道整復師
・鍼灸師
・整形外科付属の整骨院2店舗で院長として勤務

整形外科付属の整骨院で勤務している時に、痛みが出ている部分だけの施術には限界があることに気づきました。筋肉や骨盤、背骨の調整だけでなく内臓、静脈、リンパ、経絡などを含めて全身のバランスを調整することにより痛みが自分で改善できるようになります。

もし、あなたがマッサージや骨盤矯正を受けても痛みが改善しないのであれば、ぜひ当院にご相談ください。

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