慢性疲労症候群とは
慢性疲労症候群とは、筋痛症性脳脊髄とも呼ばれ、1988年に、米国疾病対策センターにより提唱された比較的新しい疾患概念です。
この疾患は、長期間にわたって慢性的な疲労や倦怠感が続く状態です。それに伴って、微熱や頭痛、筋肉痛、リンパ節の腫脹、思考力の低下、睡眠障害、不安などが併発することで、仕事や学校を休むなど、日常生活に支障が出てしまいます。この慢性疲労症候群は、精神疾患に合併することがあります。
疲労感や倦怠感というものは、私たちが日常を過ごしていく中で誰にでも感じるものです。健康であれば、しっかり休息することである程度は回復するものです。慢性疲労症候群では、休息しても疲労感は取れません。しかし、休息しても疲れが取れないというだけで慢性疲労症候群ということではないのです。
慢性疲労症候群の原因
慢性疲労症候群は、身体検査でも異常が見つからないため、原因ははっきりとは解明されていません。
しかし、精神疾患に合併することがあることから、ストレスなどの精神的な影響が原因だという見解や、風邪などのウイルス感染をきっかけに発症することが多く、リンパ節の腫脹や圧痛が認められることから、免疫系の問題が原因となっているのではないかと、様々な見解があります。
発症のきっかけ
- 風邪などの急性上気道感染等の感染症(35%)
- 急激な発熱( 30%)
- 過労・ストレス・環境変化・人間関係の変化(25%)
- 思い当たらない・原因不明(22%)
慢性疲労症候群の症状
慢性疲労症候群の症状です。
- 活動後の疲労感
- 筋肉痛・関節痛
- 頭痛
- 喉の痛み
- 睡眠障害
- 思考力・集中力・記憶力低下
- 低血圧
- 微熱
- 頚部やわきのリンパ節の腫脹・圧痛
- 筋力低下
- 暑さ寒さに弱い
- 音や光に対して敏感
こういった症状や疲労感は、なかなか周囲の人には理解されづらいばかりか、場合いよっては、怠けているように誤解されてしまう事もあります。
慢性疲労症候群の専門医のいる病院を受診しましょう
先ほどもお伝えしたように、慢性疲労症候群の原因ははっきりと分かっていません。現在も日々研究が進んでいる段階です。
国内からの情報だけでなく、 海外からの情報も入手しながら学んでいるのは、やはり慢性疲労症候群の専門医です。
つまり、慢性疲労症候群で病院の受診を考えた時に、最新の情報を学んでいる専門医のいる病院を受診することが大切だということです。
慢性疲労症候群を診断するのは簡単ではありません。なぜなら、似たような症状が出る疾患はたくさんあるからです。そういった疾患との鑑別や、共存を認める疾患、血液検査やホルモン検査などの各検査、症状の持続期間や状態など、様々な検査を行いながら確定診断に近づけていくのです。そういったことを専門医以外の医師が診断することは非常に難しいのです。
慢性疲労症候群は比較的新しい疾患ですので、専門に治療しているところままだ少ないのが現状ですが、ネットで検索してみて、慢性疲労症候群の専門医のいる病院を受診して下さい。
慢性疲労症候群の専門医以外はダメなのか?
慢性疲労症候群の専門医のいる病院を受診することがおすすめですが、専門医でないと慢性疲労症候群は診れないというわけではありません。
専門医以外での受診を考えているのであれば、心療内科や精神科のある病院やクリニックを受診することをおすすめします。その中でも、病院やクリニックのホームページなどで「慢性疲労症候群」についての記載があるのか確認するか、電話で問い合わせをしてみて下さい。専門医がいなくても慢性疲労症候群に対して力を入れている所もあります。
まとめ
慢性疲労症候群は原因が分かっておらず、診断も容易ではないので、慢性疲労症候群の専門医のいる病院を探してください。もしくは、慢性疲労症候群に対してしっかり診てくれる病院の受診をおすすめします。
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